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安倍政権の黒幕「日本会議」のナゾと、支配されたマスコミの危機〜「憲法改正」に向かう不気味なものの正体
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女性官僚の靖国参拝に感じる違和感

安倍政権の次の課題は憲法改正であって、この政権で改憲ができなければ、この先いつできるか分からない。ラストチャンスだと思っていると、元谷外志雄アパグループ代表は長尾敬衆議院議員との『Apple Town』誌上の対談で語っている。

長尾敬議員は自民党の若手議員らの勉強会「文化芸術懇話会」で「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」発言の大西英男議員や作家の百田尚樹氏が沖縄の新聞二紙を批判して物議を醸したときに同席していて、同様意見を吐いたひとりとして記憶に新しい。

菅野完著『日本会議の研究』を読み進めると、そこで示された、日本会議が改憲のために立ち上げた「美しい日本の憲法をつくる国民の会」のパンフレットには元力士の舞の海秀平さんやジャーナリストの櫻井よしこさんらとともに百田尚樹氏の顔も並んでいるし、長尾敬議員は「極めてあけすけに、かつて自身が日本会議の前身である日本青年協議会の構成員であったことと、いまだにこの右翼団体にシンパシーを抱いていることを表明してしまって」おり、「文化芸術懇話会」は日本会議とズブズブに繋がっていると書かれてある。

かねてより私は安倍政権の女性閣僚や女性党幹部が喜々として靖国参拝に訪れるさまをテレビのニュースで目にする度に、何とも奇態な妖怪の一群を見るが如き違和感と不可思議感に襲われて仕方がなかったが、本書は「日本会議国会議員懇談会」にも属している彼女らの何人かの出自来歴をも明解にして、その謎に答えを与えてくれる。

安倍政権の反動ぶりも、ヘイトの嵐も、『社会全体の右傾化』によってもたらされたものではなく、実は、ごく一部の人々が長年にわたって続けてきた市民運動の結果であることを立証することが本書の目的だと著者は書いているのである。