サッカー
EURO2016、決勝トーナメントで最も不気味なのは「このチーム」だ
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新方式になって何が変わったか

フランスで開催されている「EURO2016」は25日からの決勝トーナメントに臨む16チームが出そろった。

今大会から参加チームが「16」から「24」に拡大。前回までは16チームが4グループに分かれ、各組1、2位が勝ち上がって8チームによるトーナメントであったが、今回は24チームが6グループに分かれ、各組の1、2位及び3位の成績上位4チームがラウンド16に進む方式に変更された。つまり24チーム中3分の2が決勝トーナメントに上がることになるわけである。

F組の強豪ポルトガルはまさに新方式に救われた形となった。グループリーグで3引き分けの勝ち点「3」で終わったものの、得失点差で同じ勝ち点「3」のA組のアルバニアとD組のトルコをかわして何とか滑り込んでいる。

今大会、新方式になって何が変わったか。

先述したようにチーム数が増え、決勝トーナメントはラウンド16が入ったことで試合数も1試合増えた。大会期間が長丁場に及ぶことになった影響からか、グループリーグ36試合の総得点数は69にとどまった。1試合平均は1.9得点。引き分けは11試合で全体の3割だった。

前回の「EURO2012」(ポーランド、ウクライナ共催)は、グループリーグ24試合の総得点数が60。1試合平均にすると2.5得点と今回より0.6得点多い。また引き分けは5試合で全体の2割だ。

また前々回の「EURO2008」(スイス、オーストリア共催)は、グループリーグ24試合における総得点数が57で、引き分けはわずかに3試合となっている。

あくまでデータだけを根拠にすれば、今大会はこれまでより「得点数が少なく、引き分けの多い」グループリーグだったと言える。

違う角度から見れば強豪国が余力を残して戦ったとも受け取れる。今大会、3連勝で勝ち上がったチームは1つもない(前々回はクロアチア、オランダ、スペインの3チーム、前回はドイツ)。長丁場になるため、決勝トーナメントに入ってネジを巻いてくる強豪が多いということだ。

つまりグループリーグの勢いをそのまま決勝トーナメントに持ち込もうとするのではなく、グループリーグと決勝トーナメントは「別物」だと捉えているように映る。優勝候補のフランス、ドイツ、スペインあたりもギアが一気に上がっていかないように、うまくセーブしながら戦っている印象を持った。