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“誰がやっても同じ”仕事をしないために〜新時代の変革者たちに学ぶ、未来をつくる「5つの法則」
〔PHOTO〕iStock

2015年、私は全国の中学校を飛び回った。目的はひとつ、未来に生きる14歳たちに、特別講義を届けるためだ。中学生向けの講義だからといって、レベルを落としたつもりはない。今を生きるすべての人に届けたいことがある。

エンジェル投資家で京都大学准教授の瀧本哲史氏、著作活動の集大成がここに。新刊『ミライの授業』より特別公開!

14歳のきみたちへ

14歳のきみたちに、知っておいてほしいことがある。

きみたちは、未来に生きている。

そして大人たちは、過去を引きずって生きている。

きみたちは未来の住人であり、大人たちは過去の住人なのだ。

これは比喩(たとえ話)ではなく、事実としてきみたちは、未来に生きている。

その理由を、簡単に説明しよう。

14歳のきみたちは、21世紀に生まれた最初の世代だ。

昭和の時代を知らないのはもちろんのこと、20世紀の空気にも触れていない。生まれたときには2000年代で、21世紀だけを生きてきた。

一方、きみたちのお父さんやお母さんが中学生だったころ、21世紀という言葉は特別な輝きをもっていた。どんな輝きか? ひとことでいえば、21世紀は「未来そのもの」だった。人々は月や火星に宇宙旅行をして、自動車は空を飛び回り、人間そっくりのロボットと友だちのように暮らしている。誰もがそんな21世紀を想像していた。

きっときみたちにとっては、笑い話でしかないだろう。

月や火星に旅行するなんて遠い夢物語だし、自動車はいまだ黒いタイヤで地上を走り、ロボットと友だちになれるのはマンガの主人公くらいのものだ。

そう。残念ながら大人たちは、自分が夢見た21世紀を、実現できなかったのだ。

そして21世紀という言葉に触れるたび、大人たちは心のなかでこう思う。「こんなはずじゃなかった」と。