野球 週刊現代
首位独走ソフトバンク、なぜこんなに強いのか?知られざる「球界屈指の育成システム」の秘密
人にお金と情熱をかける
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最近の球界で言われている常識がある。「選手争奪戦でソフトバンクが参戦したら、あきらめろ」。資金力ばかり注目される中、主力選手の経歴をたどると、球界屈指の育成システムが存在していた。

中長期的育成システム

福岡の中心部から南方へ約50キロ。筑後市内に広がる静かな田園地帯に、日本の誇るボールパークがある。そこに今、プロ野球で圧倒的な強さを誇るソフトバンクの二軍、三軍の施設がある。3月に約60億円を投じて完成した「HAWKSベースボールパーク筑後」。

入団してまもない二軍や三軍の若手は同じ敷地内の寮に住み、福岡市内に居を構える二軍選手は、1時間に1本しかない新幹線に乗り、最寄りの筑後船小屋駅から駆け付ける。最寄りのコンビニエンストアまで、徒歩でゆうに20分。まさに野球漬けになれる環境だ。

午前10時。練習がはじまると二軍はメーン球場、三軍は室内練習場、リハビリ組と3グループに分かれる。メジャーから日本に戻った松坂大輔はこのリハビリ組にいる。かつて、エースとして活躍したOBの斉藤和巳氏は施設内を視察したことがある。

「メーン球場の規格は一軍の本拠地と同じで、室内練習場も一軍が宮崎のキャンプで使うものより広いんです。

寮がまたすごい。中は高層マンションのエントランスのような雰囲気で、ウェイト場も都内のジム並み。お風呂は名門ゴルフ場の広さがあって、サウナ、リハビリ用のプールもある。もし私が三軍選手か、年俸が安い選手なら『退寮しろ』と言われるまで出ない。それくらいの施設です」

盤石の強さを支えているのが、他球団に先駆けて導入した「三軍制」だ。