医療・健康・食 週刊現代
医療界激震、もう糖尿病の薬を飲まなくていいの?〜薬を売りたいだけの医者もいる
産業が「糖尿病依存症」に陥った
〔PHOTO〕gettyimages(以下同)

検査の値が基準値を超えたら、毎日薬を飲んでください—医者のこの言葉に、盲従している人がどれだけ多いことか。もう惑わされるのはやめよう。

新しい「基準値」の衝撃

「今回の発表は、じつに画期的だと思います。高齢者や認知症の人は、血糖値が多少高くても、薬に頼る必要はない、という公式見解が出されたわけですから」

こう語るのは、高齢者医療を専門とする、尼崎市の長尾クリニック院長・長尾和宏医師だ。

去る5月20日に出された「お達し」が、医学界を激震させている。日本糖尿病学会と日本老年医学会が共同で発表した「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標について」という文書である。

糖尿病かどうかを判断する基準として、広く用いられているのが「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という物質の血中濃度だ。これまでは、このHbA1cの値が6・5%を超えると「高血糖」とされ、薬を使って血糖値を下げなければならない、というのが常識だった。

しかし今回の発表で、すでに糖尿病薬を使っている人については、その管理目標値が大きく緩められることになった。具体的には、

●認知症になっておらず、日常生活を自力でこなすことができる人の場合、65歳~74歳ならば7・5%まで、75歳以上ならば8%までOK

●軽い認知症や、自力での生活がやや難しくなってきている人の場合も、8%までOK

●認知症があったり、自力で身の回りの世話をすることが難しい人、他に重い病気がある人などの場合は8・5%までOK

となっている。どの年齢・健康状態でも一律で「6・5%以上は高血糖」としていたこれまでの基準と比べ、1~2%も緩和されたことになる。前出の長尾医師が続ける。