政治政策 選挙 メディア・マスコミ
新聞・テレビが逆立ちしても「週刊文春」に勝てないカンタンな理由
舛添騒動から考えなければいけないこと
【PHOTO】gettyimages

新聞記者は何をやっているのか

政治資金や公用車をめぐる一連のスキャンダルの責任をとって、舛添要一東京都知事が辞職する。新聞やテレビが連日、大報道を続けてきたので読者は食傷気味と思うが、本筋以外の部分で3点ほど指摘しておきたい。騒動は落着しても、問題は終わらない。

1点目は新聞やテレビの報道ぶりである。今回の舛添事件は『週刊文春』が火を点けた。

連休中の4月27日に発売された号で湯河原の別荘通いを報じたのを皮切りに、6月9日発売号の「NHK交響楽団のコンサートや家族での巨人戦観戦も公用車を使っていた」との疑惑まで、6週連続で舛添問題を暴き続けた。まさに独走状態と言っていい。

この間、新聞やテレビは独自報道もあったが、基本的に文春の後追いが中心だった。新聞やテレビがどうにか面目を保ったのは、都議会が舛添問題を取り上げ始めてからだ。記者クラブにいる大手マスコミは議会が動き始めると取材がしやすいから俄然、有利になる。

文春はこのところ甘利明・前経済財政担当相の政治資金問題や宮崎謙介・元衆院議員の育休不倫など硬派記事でもスクープを連発している。タレントの不倫はともかく、政治スキャンダルでも堂々たる戦果だ。

読者は「組織力を誇る新聞やテレビが、なぜこうまで週刊誌の後塵を拝するのか」と思っているのではないか。左派リベラルのマスコミは口を開けば「権力の監視が任務」と大見得を切っているのに、文春ならずとも「ちゃんちゃらおかしい」と言わざるをえない。

なぜ新聞やテレビが負けるかといえば、大半の記者は記者クラブにべったりで、とてもじゃないが独自にスキャンダルを発掘するような余裕もなく、そんな取材体制にもなっていないからだ。