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なぜ経団連は財務省を捨て、安倍官邸についたのか? その裏にある「実利的」思惑
〔PHOTO〕gettyimages

官邸の信用を失った財務省

経団連(日本経済団体連合会)は6月2日、定時総会を開催した。2期3年目となる榊原定征会長はその総会で挨拶に立ち、「首相の決定を尊重したい」と安倍政権による消費増税延期を支持。さらに、「政権と経済界は車の両輪」と発言し、安倍政権との「蜜月」をアピールして見せた。

実は同じ経済団体でも、日本商工会議所と経済同友会は消費増税の延期に対するスタンスが違う。

日本商工会議所の三村明夫会頭は「残念だ」、経済同友会の小林喜光代表理事は「信じられない」と語っているように、増税延期に否定的な意見を示しているのである。

経団連と商工会議所、同友会の間で「違い」が出てくるのはなぜか。

消費増税延期は、言うまでもなく、官邸vs.財務省の戦いだった。

安倍政権は'14年4月に5%から8%へと消費税を増税したが、これによって日本の景気は大きく落ち込んだ。「消費増税しても景気は悪くならない」と主張する財務省の言い分に乗った結果、アベノミクスを失速させた形である。

これに懲りた官邸は、まず'15年10月の8%から10%への消費増税を見送り、今回も再び見送った。

それほど官邸は財務省を許さず、信用していないのである。

一方で財務省は、法人税を減税するという「エサ」をかかげながら、財界に対して消費増税への協力を要請してきた経緯がある。また、消費税は社会保障の財源にするので、労使折半の社会保障負担では企業側にメリットが大きいと財界サイドを説得してきた。

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