雑誌 医療・健康・食 週刊現代
現役医師が実名で証言する「アブない薬」
〜売れている薬の半分以上は、飲み続けないほうがいい

薬漬け社会のタブーに切り込む
〔PHOTO〕gettyimages

特集記事「医者に出されても飲み続けてはいけない薬」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48812)は、医療業界や患者たちのあいだで大反響を巻き起こした。今回もひきつづき「薬漬け社会」のタブーに切り込む!

意味のない薬が売れている

「オフィス街でのランチタイムを見ていると、食事を終えたサラリーマンたちが一斉に薬を出して飲んでいる光景をよく見かけます。正直、このうち本当に効果がある薬はどれくらいだろうと疑問に思いますね」

こう語るのは、新潟大学名誉教授の医師、岡田正彦氏。

「毎年、国内の薬の売上高ランキング統計が出ます。それを眺めていると、医療界と製薬業界の流行がよくわかります。

まず気が付くのがARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)という高血圧の薬が、ものすごく売れているということ。'14年度の表(最終ページ)を見ても、ベスト10のうちブロプレスオルメテックミカルディスと3つも入ってきている。ARBという降圧剤が製薬会社の稼ぎ頭であることがよくわかります」

14位のディオバンと21位のアジルバを含めると、売れ筋のARBだけで売り上げは年間3300億円を超える。しかし、岡田氏はこれは単なる医療費の無駄遣いだと断言する。

「ARBがそれ以前に使われていたサイアザイド系利尿剤より、患者の寿命を延ばすという証拠はどこにもないのです。私は高血圧の患者さんには薬価の安いサイアザイドを中心に処方しています。サイアザイドにも副作用はありますが、長年使用しているので、どのような副作用であるかよくわかっており、コントロールが効きます。

ARBはたしかに血圧を下げるし、脳卒中の発生率を下げる。しかし、それでも死亡率が下がらないのは、なんらかの副作用の影響があるのではないか」(岡田氏)