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「偏差値が低いと仕事もできない」ってホント!?~10ポイント差を逆転するためには、この5つのどれかが必要
〔PHOTO〕iStock

実社会に偏差値の差は「ある」

6月に入って就職活動が盛んになり、街角ではリクルートスーツの学生らしき人々を多数目にするようになった。アベノミクスの効果の一つでもあるが、近年、学生の就職環境は大いに改善した。時期が悪くて希望する企業や職種に就くことができない学生が減ったことは喜ばしい。

さて、私事で恐縮だが、筆者は現在、ある出版社と大学生時代をいかに過ごすと良いのかを分析・提案する書籍の執筆について打ち合わせを重ねている。そこで提示されたテーマは「偏差値『10』の差を逆転する大学生生活とは、どのようなものなのか」だ。

企業や官庁に就職するとして、有り体にいって、入学試験の偏差値の高い大学の出身である者と、偏差値の低い大学の出身者との間に「差」はあるのか。あるとすれば、それは、どのようなものなのか。

大学別の入試偏差値は、ウェブで検索すると何種類も利用可能だ。例えば、経済学部について検索してみると、そのうちの一つのページでは、東京大学、慶応大学、早稲田大学、一橋大学などが、概ね偏差値70前後に並び、偏差値60台には、関東圏では俗に「MARCH」(明治・青山・立教・中央・法政)と呼ばれるクラスの大学が並ぶ。

近年、明治大学の評価の向上が目覚ましいが、MARCHの下の方、あるいはその直ぐ下くらいが、東大早慶一橋グループの偏差値「10」下ということになる。

普通のサラリーマンとして働く場合、差はあるかと問われたなら、「確かにある」と答えざるを得ない。

まず、上位校の学生は人気企業の就職において有利である。

有利である理由は、大学入学時点での学力が優秀である者の方が、業務の処理能力が高く、また目標の達成意欲も旺盛な「傾向」があると、長年の経験から採用側では思っているので、出身大学によって学生を選別する傾向があるからだ。

もちろん、同じ大学でも学生によって個人差があり、偏差値下位校の学生でも上位校の学生に遜色のない能力を持つ者もいるのだが、彼(彼女)は、現実に上位校並みの能力を持ち、かつ自分がそうした能力を持つことを採用側の企業に分からせなければならない。

では、実際の仕事の場で、出身大学の偏差値によって、出身者の業務上の能力差はあるか、と問われたら――筆者が経験した金融や商社では、もちろん個人差を捨象してのことだが――実感として偏差値が「5」違うと、「少しだが、確かに差がある」というくらいに感じた。

こうした業種で働くとして、偏差値「10」の差を現実に縮め、あるいは逆転するには、相当の努力が必要だというのが実感だ。

入社後の出身大学による評価や人事上の扱いの差は業種によって異なるが(例えば銀行と証券ではかなり異なる)、日本の組織では「彼(彼女)は○○大学(出身)の××年入社」だというラベルが、長きにわたって個人に付いて回るのが現実であり、業務上示した能力に加えて本人の潜在能力のイメージとして組織内で流通する。

相対的に下位校出身者には厳しい現実だ。

しかし、下位校出身者でも、上位校出身者が多く就職するような会社に就職を決め、敢えて言うなら入社後も「出身校のハンデを超えて」上位校出身者並み、あるいはそれ以上の実績を上げたり、出世を遂げたりする者もいる。

そうした者は、何によってそれを可能にするのか。それが、今回筆者がこれから取り組まなければならないテーマだ。

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