雑誌 医療・健康・食 週刊現代
ダマされるな! 医者に出されても飲み続けてはいけない薬
「メジャーだから安心」ではない
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ARBをサイアザイドに切り替えるだけで寿命は延びるし、薬代も下がるので、いいことずくめなのですが……」(岡田氏)

ARBに限らず、そもそも少し血圧が高いからといって、降圧剤を飲む必要はない。

「血圧が上がりすぎると脳出血の恐れがありますが、逆に下がりすぎると今度は血管が詰まって、脳梗塞になる。また、めまいが起こって失神する危険性もあります」(岡田氏)

長尾クリニック院長の長尾和宏氏も、安易な降圧剤の使用に反対だ。

「降圧剤は副作用がないと言われていますが、血圧を下げるということは生命力を下げるということ。仕事や生活の意欲が低下したり、性欲が減退したりするなど、生活の質に関わることもあります。薬を飲み続けていると、血圧は下がったけれど、うつ病のようになってしまったという人もいる。これでは逆に寿命を縮めてしまいます」

日本一売れる薬の効果は?

寿命が延びる証拠があるわけでもないのに、新しくて高い薬が次々と出て、医者も当たり前のようにその薬を処方する。このような患者無視の投薬があたりまえになってしまうのには、構造的な問題がある。

現在、売れているARBが発売される前、高血圧の治療で主に使われていたのはACE阻害薬というタイプの薬だった。しかし、ACE阻害薬の特許切れが近づき、大きな利益が得られなくなった製薬会社は、次のドル箱としてARBを開発し、それが「新しく、安全で、効果が高い薬である」という大キャンペーンを行った。その結果、医療界では、ARBが降圧剤治療のスタンダードとなったのだ。

生活習慣に関わる病気の薬は、製薬業界にとって大きなビジネスになるので、多かれ少なかれ似たような構造的問題が生じてくる。

現在、日本で一番売れている薬。それがプラビックスだ。抗血栓薬で、血液をサラサラにする効果があり、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防に使われている。前出の岡田氏が解説する。

「心筋梗塞のステント治療(血管に金属を入れて広げる治療)の後に、この薬を飲むと再発が大きく防げるということがわかっています。しかし、脳梗塞の予防効果は、実はきちんと確認されていません。