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消費増税先送りで本当に景気は上向くのか? 次の「追加緩和」のタイミングはここだ
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マイナス金利導入後、株式市場は「日本一人負け」

追加緩和の期待が高かった4月28日の金融政策決定会合で、追加緩和は見送られた。マーケットは当初、失望一色となり、円高株安が進行した。

だが、日本市場が休場となるゴールデンウィーク中に、ドル円レートが1ドル=105円、日経平均先物が1万5千円の水準に近づいた段階で底を打ち、現在は1ドル=110円台半ば、日経平均株価は1万7千円近辺で推移している。

1月29日のマイナス金利導入以降の株式市場は、ほぼ「日本一人負け」状態である。

「中国を中心とする世界経済の不安定から世界の株式市場が大きく調整したあおりを食った」との見方もあるが、1月29日以降の日経平均株価は、他の主要国の株価とは大きくかけ離れた動きをしており(図表1)、「日本一人負け」を中国経済のせいにするのはやや無理がある。

1月29日以前のマーケットの話題は中国、特に人民元、及び中国株の売り浴びせであった。だが、1月29日以降、世界の投資家たちの話題は、中国から日本、特に「QQE(量的・質的金融緩和)政策の限界にともなうデフレ脱却シナリオの頓挫」に移ったように思える。

すなわち、中国当局の強硬な抵抗や米国のドル高警戒姿勢、中国の経済指標の一時的な好転等から、「中国売り浴びせシナリオ」の妥当性が揺らいだことから、海外の有力ヘッジファンド等は、「中国売り」をあきらめて、「よりわかりやすいシナリオ」という観点で、追随者を生みやすい「QQE限界説」に乗り換えた可能性がある。

必ずしも上手くいかなかった「中国売り浴びせ戦略」の損失を取り戻すためか、「QQE限界説」はメディア等を通じてかなりの勢いで喧伝されたため、マーケットに深く浸透した感がある。

そして、面白いことに、1月29日以降の日経平均と上海総合指数の動きは逆相関の関係にある。

ただ、このような有力ヘッジファンドも、そろそろ利益を確定すべきタイミングが来たと判断したのか、「円買い日本株売り」ポジションの縮小に動き始めたことが、最近の反転(円安日本株高)の理由ではないかと筆者は考えている。

また、偶然かどうかわからないが、反転のタイミングで、有力海外メディア(FT紙やWSJ紙がこぞって、日本政府による「ヘリコプターマネー」政策実現の可能性を指摘した記事を掲載したことも非常に興味深い。

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