雑誌 週刊現代 企業・経営 経済・財政
前代未聞!セコム会長・社長「異常な解任劇」の一部始終
業績は絶好調なのに…
〔PHOTO〕gettyimages

「警備」を仕事にする会社のトップでも、自分の身は守れなかった……。あまりに異常な解任劇の舞台裏を追うと、不気味なその過程が浮かび上がってきた。当事者たちが語った「証言」を紹介しよう。

「逆鱗に触れてしまった」

社長と会長が二人同時に解任される—。

大手警備保障会社セコムで、そんな前代未聞のトップ人事が断行された。

セコムの業績は4期連続の最高益を更新するほどに絶好調。それなのに、会社を率いてきたトップ二人がともにクビを切られるのは不自然……。

さっそく、その「背景事情」をめぐって様々な噂が飛び交った。

「まず言われたのは、二人が創業者で取締役最高顧問である飯田亮氏の逆鱗に触れてしまったという話でした。4月初旬に飯田氏の名前が『パナマ文書』にあると騒がれた際、その対応をめぐって飯田氏と会長、社長側で『食い違い』が出たと」(セコム関係者)

パナマ文書は、富裕層による租税回避地利用の実態を暴露し、全世界を震撼させたものである。

飯田氏についてはセコム株を管理するための法人を租税回避地に作っており、これで少なからぬ節税効果が得られる可能性があると報じられた。

前出・関係者が言う。

「この一件に対して、セコムは『税務当局から求められた情報を開示し、正しく納税済みと聞いている』という旨のコメントを出した。飯田氏の意向で出されたものらしいのですが、これに対して会長、社長サイドが通り一遍のコメント対応だけでいいのかと不安を漏らした。それが飯田氏の耳に入って、怒りに火をつけた。私が聞いたのは概ねそんな筋書きでした」

たしかに創業者としては降って湧いた疑惑に全社一丸となって火消しにあたって欲しいところ、経営陣ですら自分を疑っていると知った時の心境は想像して余りある。しかし、仮にそれが事実だとしても、そんなことでクビを切られれば、それもまた乱暴な話である。