国際・外交 政治政策
開催前に狂ってしまった「伊勢志摩サミット理想のシナリオ」~まさか、世界が日本に同調してくれないとは…
〔PHOTO〕gettyimages

雲行きが怪しくなってきた

明後日(5月26日)に開幕する伊勢志摩サミット(主要7ヵ国首脳会議)で、安倍晋三首相の指導力を幅広く内外に印象付けるという政府のシナリオが、一段と大きく狂いそうな雲行きになってきた。

日本の消費増税再延期を含む各国の財政出動という経済協調路線を演出し、その余勢をかってダブル選挙を行い憲法改正の道筋を付けるという壮大なシナリオである。

サミットの行方を占う格好の材料が、首脳会議に先立って、仙台市で5月20日・21日に開かれたG7財務大臣・中央銀行総裁会議だ。この場で、日本が目指した財政の協調出動に賛同が得られず、個別の事情に合せて各国が独自に判断するという結論に落ち着いた。

加えて、欧米から「今は、(中国ショックに揺れた)2月ほどの緊張感はない」と危機感の欠如を露呈する発言が相次ぎ、日本の円高阻止策までけん制される始末だったという。

サミットそのものは、パナマ文書で関心を集めた課税逃れ対策や、英国のEU離脱問題、そして閉幕後のオバマ米大統領の広島訪問とマスコミを賑わす話題に事欠かない。日本主導の経済協調策作りが失敗しても、責任を追及する声はそれほどあがらないかもしれない。

しかし、サミットがG7の経済協調の具体策作りに失敗すれば、それは間違いなく世界経済にとって悪いニュースだ。いずれ、経済危機が再燃する火種になりかねない。

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