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年金も退職金も福利厚生も、公務員だけは安泰! サボったもの勝ちの「嗚呼、素晴らしき世界」
役人だけが幸せな国〔福利厚生編〕
〔photo〕iStock

民間企業が長引く不況にあえぐなか、公務員との「格差」はどんどん広がり続けている。年金・退職金・そして福利厚生ではいかなる差があるのか? 怒りの追及レポート! (〔収入編〕はこちら gendai.ismedia.jp/articles/-/48699

掛け金が少なくて支給額が多い「年金」充実で、公務員の老後だけは安泰です…

月5万円以上も多い

「昨年10月より、サラリーマンの年金制度である厚生年金と公務員の共済年金が一体化されました。年金の官民格差は解消されたように見えますが、それ以前に加入していた期間は旧制度で計算されるので、年金における公務員優遇はいまだ続いています」

こう語るのは、年金問題に詳しいジャーナリストの岩瀬達哉氏だ。

「共済年金では、厚生年金には存在しない、職域年金という部分がありました。つまり、公務員は基礎年金(国民年金)+共済年金+職域年金と3階建ての手厚い年金制度を享受してきたのです」(岩瀬氏)

実際、公務員の年金支給額は民間平均に比べて月5万円以上、年間60万円以上も高い。

'10年度の厚生年金の平均受給額が16万5000円(基礎年 金含む)だったのに対し、国家公務員共済年金は21万7000円、地方公務員共済年金は22万5000円も支払われている。加えて共済年金加入者は、厚生 年金加入者に比べて、収める保険料も少なくて済んだ。

職域年金という制度は、『民間には企業年金という3階部分があり、それに相当するもの』として説明されてきた。しかし実際、企業年金があるのは民間でも一部の優良企業だけだ。

しかも企業年金は、サラリーマンたちが自分たちで稼いだ金を積み立てて運用している「自前のカネ」。一方で職域年金の元手は税金から支払われている。血税をネコババして、自分たちの年金制度を充実させているわけだから厚かましいと言うほかない。

制度の一体化で、このような不公平は解消されつつあるとはいえ、過去に積み上がった官民格差が解消されるようになるには今後何十年もかかるだろう。

また職域年金も、以前よりは給付水準が引き下げられるとはいえ、「年金払い退職給付」と名を変えて存続することになる。

そもそも、厚生年金と共済年金の一体化が、単に官民格差の解消のためだけに実現したと考えるのは間違いだ。

実は、公務員は若い世代の採用を絞っているため、現役世代が年金受給世代を支えきれない、いびつな人口構造になっている。共済年金は現役世代1・52人が1人の年金受給者を支えなければならない(厚生年金では2・32人)。

つまるところ官民格差解消を隠れ蓑にしながら年金を一元化して、公務員だけでは維持できない共済年金制度を民間サラリーマンにも支えてもらおうという魂胆なのだ。

公務員が恵まれているのは年金制度だけではない。退職金の官民格差もかなりのものだ。

「民間では、退職金の額を計算するのに在籍していた全期間の給与額を平均した数値を用います。しかし、公務員の退職金は退職時の、もっとも給与が高い時期の数値をもとに計算される。当然のことながら、民間よりも手厚い額が受け取れます」(前出の岩瀬氏)

国家公務員が定年まで勤めた場合の退職金は、平均で約2167万円('14年度)。天下りなどのために早期退職をして、退職金の上積みをした場合は平均で約2781万円も受け取っている。

一方で、民間はどうか。そもそも4社に1社は退職金制度自体が存在しない。従業員10人~49人の中小企業の場合、大卒で約1282万円。従業員数100人~299人の会社でも1718万円(大卒)と、公務員とかなりの開きがある。

国家財政の危機を煽りながらも、役人たちは抜け目なく、ちゃっかりと自分たちの老後を安心設計しているのである。

休日は民間の倍
ああ幸せ! こんなに休んでこんなに福利厚生

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