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【徹底調査】前払金を返してくれる「優良老人ホーム」ベスト50!
トラブル続出で裁判沙汰も少なくないから
〔PHOTO〕gettyimages

平穏な生活を求めて入居した老人ホーム。誰だって、カネのトラブルで嫌な思いはしたくない。自分たちの利益ばかりではなく、利用者のことを第一に考えてくれるホームはどこなのか、徹底調査。

泣き寝入りする人が続出中

老人ホーム業界を揺るがす、ある重要な訴訟が東京地裁に提訴され、話題を呼んでいる。

適格消費者団体「全国消費生活相談員協会」が、老人ホームを運営する東急不動産を相手に訴訟を起こしたのだ。東急不動産といえば、東急電鉄沿線を中心に15もの老人ホームを展開している業界最大手の一つだ。

協会がやめるよう求めているのは、老人ホームに入居する際に支払う前払金の「初期償却」。初期償却とはつまり、入居したその場で、施設に取られてしまうカネだ。

東急不動産が運営する高級老人ホーム「グランクレール藤が丘」(横浜市)では、前払金のうち10~20%の「初期償却分」が定められており、60歳でこのホームに入居した場合、前払金約1億円のうち、約1100万円が返還されない契約になっているという。

同協会で消費者団体訴訟室長を務める石田幸枝氏が語る。

「私どもの協会には様々な相談が寄せられていますが、そのなかでも、老人ホームが前払金の一部を返さないというのは、大きな問題であると認識しています。

現行の老人福祉法では、日常生活に必要な便宜の供与の対価として受領する費用以外、不明瞭な費用は一切もらってはいけないということになっています。つまり、何のためのカネかわからない費用は、取ってはいけない、ということ。

その点から考えて、『初期償却』はやはりおかしい。入居した時点で取られるため、何の対価か不明瞭ですからね。そこで、複数の相談者から『初期償却を取っている』という情報提供を得ていた東急不動産を、提訴することにしました」