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【やっぱり役人に甘い国】三菱自動車「燃費不正」問題 国交省には責任ナシって、おかしくないですか?
「忸怩たる思い」と謝罪した三菱自動車の相川哲郎社長〔PHOTO〕gettyimages

「裏切られた」はおかしくないですか?

三菱自動車が燃費不正に手を染めていたことが発覚してから間もなく1ヵ月が経つ。

「不正は20年以上にわたっていた」「軽自動車だけでなく、乗用車でも不正をしていた」など、信じられない事実が次々と明らかになっていく中で、いま新たに所管官庁である国土交通省の「大罪」が浮かび上がってきていることをご存じだろうか。

自動車メーカーが新車を発売する場合、メーカーは事前に排ガスや燃費性能などの試験を受け、これに合格して初めて国土交通省から型式が与えられる。しかし、この燃費試験は国交省の怠慢で「有名無実化」していて、メーカーがやりたい放題の野放し状態になっているというのだ。

まず、モノづくり経営研究所イマジン所長の日野三十四氏が指摘する。

「燃費試験ではローラーの上で自動車を走行させて燃費値などを算出するのですが、試験では車が実際の路上を走った時と同じ状態に近づけるために、タイヤと路面の間で生じる抵抗値や空気抵抗値を負荷としてローラーにかけることになっています。実は、この抵抗値はメーカーが自己申告するものが試験でそのまま使用されていて、メーカーがその気になればいくらでも数値を誤魔化せる。

言い方を換えれば、試験は完全にメーカー任せ。実際、三菱自動車の不正ではこの抵抗値を意図的に小さく偽装することで、燃費を実際よりよく見せていた」

自動車のカタログには必ず「国土交通省審査値」と表記された燃費が記載されていて、われわれはその「国のお墨付き」を信頼して購入している。しかし、その審査自体がまったくのデタラメだったということである。