環境・エネルギー ドイツ
ドイツの「無責任」な電力政策
〜結局、隣の国に原発があればいい?

勢いづく再エネ原理派
〔PHOTO〕gettyimages

プロ活動家による壮絶なデモ

先週もドイツの電力事情について書いたが、脱原発を目指すドイツでは、現在、褐炭火力の発電所をめぐるゴタゴタが絶えない(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48650)。

5月14日、環境保護を唱える活動家たちが、ドイツ東北部の褐炭の炭鉱、および火力発電所を24時間占拠して、近隣地区があわや停電という危ない事態になった。

ブランデンブルク州のラウジィッツは、ポーランドとの国境に位置し、100年以上も前から褐炭で栄えた町だ。東独時代はブリケットの生産が盛んだった。今では、広大な工業団地が建設され、多くの企業が参入。東西統一のあと一時中止されていた褐炭の採掘も、2010年から再開されている。

褐炭はCO2を多く排出し、空気を汚すので、常に環境保護団体の攻撃目標になる。

ラウジィッツにあるのは、ドイツで4社ある大手電力会社の一つヴァッテンフォール社(スウェーデン資本)の褐炭火力発電所だ。環境保護団体は、この発電所を即刻停止しろと要求し、14日から壮絶なデモを繰り広げた。

ドイツ人はデモが好きだ。家族連れやリタイア夫婦がピクニックがてら歩いているような平和行進も多いが、一方で、どう見てもプロのデモ屋としか思えない容貌の面々が、誰かのコマンドに基づいて組織的に行動しているデモもある。

先週のラウジィッツのデモがまさにそれで、彼らは「Ende Gelände(エンデ・ゲレンデ)」という名の下に、全ヨーロッパから集結していたらしい。その数、2000人から3000人。映像で見る限り、皆、陸のシーシェパードのようで強そう。

「エンデ」は終わり、「ゲレンデ」は地域や大きな敷地、あるいは、(戦略的な意味を持つ)土地という意味だ。この活動をグリーンピースや緑の党が以前から支援している。