野球
プロ野球、なぜセ・リーグはパ・リーグより「弱い」のか? その意外な理由
交流戦直前! 緊急特別座談会
〔photo〕gettyimages

プロ野球のペナントレースは序盤戦がおわり、いよいよ交流戦が始まる。今年もセ・リーグはパ・リーグに圧倒されるのか? “パ高セ低”の原因はいったい何なのか? いま注目のチームはどこか?

スポーツライターの二宮清純氏が、元プロ野球選手で名解説で知られる川口和久氏と西山秀二氏に聞いた。

中日のビシエドが大当たり

二宮: 5月18日現在、セ・リーグは巨人、中日、広島、阪神、東京ヤクルト、横浜DeNAの順番です。

西山: いろいろな選手から「今年は意外と中日がやりにくい」という声を聞きますよ。助っ人外国人のダヤン・ビシエドが入ったことで、チームの打撃力がこんなに変わるものかと驚いています。

川口: ビシエドの活躍は計算外でした。彼が中軸にいることで、ビシッと攻撃の軸が確立されましたね。

川口和久 1959年生まれ。投手。広島→巨人。最多奪三振王に3度輝く。引退後は巨人投手コーチも務めた。

二宮: “これぞ4番!”という仕事を連日やっていますね。

川口: ピッチャーは外国人に対してインハイとアウトローを織り交ぜた対角線の攻め方をしますが、彼はヒットゾーンが広いのでどんな球でも対応できています。

二宮: 反対方向にもうまく打つでしょう?

川口: 普通の選手がバットを“ビュン”と使うのに対して、彼は“ビューン”と使う。いつになったら返すんだろうというスイングをしますよ。だからライト方向にもホームランが打てる。

二宮: ところで、お二人の古巣の広島を調べてみたら1点差ゲームで(2勝)7敗もしているんです。リリーフ陣に不安がありますね。

川口: 捕手経験がある西山さんから見て、いまの広島で抑えの適性があるピッチャーはいる?

西山: 正直言うといないです。

西山秀二 1967年生まれ。捕手。広島→巨人。引退後は巨人バッテリーコーチを務めた。

一時期、広島はピッチャーが弱かったので、とにかくピッチャーの補強に力を入れて、先発タイプばかり獲りました。野村祐輔はその典型的な例でしょう。彼は変化球を軸にするピッチャーなので、中継ぎや後ろでは使えない。その点、ルーキーの岡田明丈は150キロを超えるスピードボールを持っているので、意外と後ろでもいけそうな気がする。

川口: オレも岡田は後ろでいけると思うな。

二宮: いずれはクローザーにも使えると。さて戦い方がうまいのは昨季優勝のヤクルト。派手さはないが粘り強い。

川口: ヤクルトは2軍で監督経験を積んで1軍監督になる。真中満監督や小川淳司監督がそうです。チーム内で戦い方が確立されている。