雑誌 ドクターZ
弁護士が「食えない」は本当か?
増加批判に隠された「不都合な真実」

Photo:iStock

増加のペースが急速すぎた

弁護士過多が叫ばれているなか、文部科学省が法科大学院の志願者増を図る方針を決めた。

法科大学院受験者の第一関門となっている共通テスト「適性試験」を、強制ではなく、各校が任意で利用する方式を決定。5月11日の中教審・特別委員会に報告書を提出し、'18年度の実施を目指すという。

法科大学院の受験者は、一斉開学した'04年度の約4万人から、'15年度は約9300人に激減。ただ文科省の決定には、志願者が減っているのは弁護士が多すぎて「食えない時代」になったからで、あえて法科大学院を拡充する必要はない、という批判もある。

はたして、本当に弁護士はもう必要ないのだろうか。

法科大学院制度は、法曹人口の拡大を見越し、法曹の質を維持するために、司法改革の一環として'04年度に導入された。

ご存知のとおり、法曹は裁判官、検察官、弁護士の三者から成る。裁判官、検察官はここ10年で年率3%程度の増加であるが、弁護士は年率7%程度の増加となっており、確かに「弁護士が多すぎる」という状況になっている。

多様化する社会問題を司法解決するために、法曹人口を増やすという方向性は間違っていない。だが、増加ペースがあまりに性急だった。

また、司法改革に便乗する形で、学生数減少に悩む大学側が、法科大学院創設を希望していた。このため、法科大学院が各大学に設置されたのも事実。その結果、多すぎる弁護士となった。

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