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がんは「血」からはじまる!
60過ぎたら「血尿」と「血便」に気をつけろ

100歳まで生きるための最新知見
〔PHOTO〕gettyimages

血液は身体のすみずみまで巡り、全身に栄養や酸素を届け、老廃物を洗い流す。だが血液はさらに日本の国民病・がんのサインを日々、発していた。見逃さないための最新知見を徹底的に解説する。

100歳まで健康に生きたいと願うなら

「いま思えば、たしかにあのオシッコは異常だったんでしょうけど、まさかあれが、がんの兆候だったなんて、思いもしなかったですねぇ」

千葉県市川市在住の田町敏夫さん(67歳・仮名)は、こう話す。

田町さんの言う「異常なオシッコ」とは、どんな尿だったのか。

「私の場合は、麦茶のようなオシッコだったんですよ。初めて気がついたのは一昨年ですね。自宅のトイレで用を足して水を流したときに『妙に色の濃いのが出たな。コーヒーの飲み過ぎか?』と思ったんです。

ところが、それが2~3日続いたので、『飲み食いした物のせいじゃないのか。何だろう?』と不審に思っていたんです」

数日でおさまった異常な尿。痛みなどその他の症状がなかったため、田町さんは病院に行くこともなかった。

だが、「妙に濃い尿」はその後も、数週間に一度程度の頻度で、出続けた。その恐ろしい正体に田町さんが気づいたのは、初めて尿の異常を目にしてから、半年以上経ったある日のことだった。

田町さんが続ける。

「何の違和感もありませんでしたね。シモの話で恐縮ですが、じょぼじょぼと何気なくオシッコをして、ふと見ると、便器の中の水が真っ赤なんです。あれにはたまげた。それまでの麦茶のようなオシッコのこともずっと気になっていたんで、これまで半年出ていた変な尿も血尿だったのかとすぐに気がつきました。病院にすっとんで行って説明したら、すぐに精密検査になった。診断の結果は、膀胱がんでした」