ゴルフ
ゴルフは五輪競技にそぐわない? 米ツアーの選手たちが「リオ五輪」に出たがらないワケ
A・スコットと松山は今年のマスターズで一緒に練習ラウンドするなど親しくしているが、リオ五輪に関しては、スコットは不参加、松山は参加の見込みだ 〔PHOTO〕Sonoko Funakoshi

文/舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)

メジャーチャンプが続々辞退

来たる8月のリオ五輪で112年ぶりに復活するゴルフ競技の雲行きがどんどん怪しくなっている。

男女それぞれ60名の出場者が確定するのは7月だが、おそらく出場資格を得るであろう選手たちの中で、すでに男子プロ5人が不参加の意志を表明した。

その5人とは、オーストラリアのアダム・スコットとマーク・リーシュマン、南アのルイ・ウエストヘーゼンとチャール・シュワーツェル、そしてフィジーのビジェイ・シン。リーシュマン以外は全員、メジャーチャンプだ。

彼らが不参加を決めた理由はいろいろあるのだが、ざっとまとめると、スケジュールがタイトすぎること、治安が悪いこと、ジカ熱に罹る危険性があること、という3つに集約される。

だが、これら3つは直接的な理由にすぎず、根本的な理由は他にある。たとえばスコットは、ゴルフがリオ五輪で復活することが決まり、競技形態が72ホールのストロークプレーという個人戦となることが発表された当初から、その在り方に首を傾げていた。

その後、五輪開催に合わせて今季の米ツアーのスケジュールが組まれ、6月と7月の2ヵ月間に全米オープン、全英オープン、全米プロという3つのメジャー大会を次々に開催する強行日程が発表された。加えて、ブラジルの政情不安、財政不安による治安の悪化、ジカ熱の流行、海水汚染といった諸問題がクローズアップされた。

そうした諸問題は「ゴルフ in 五輪」にそもそも疑問を感じていた選手たちにとって、不参加を表明する直接的な理由となった感がある。

しかし、選手たちの不参加の理由が、治安やジカ熱といったリオならではの問題のみであれば、2020年の東京大会以降の五輪におけるゴルフの存続が取り沙汰される必要はないはずだ。

巷で「ゴルフはリオ大会と東京大会で終わり」という見方が強いのは、なぜなのか。それは「なぜ個人戦なのか?」「そもそもゴルフは五輪競技としてそぐわないのではないか?」といった、もっと根本的なところに疑義を感じる人々が多いからであろう。

リオデジャネイロ郊外の新興リゾート地バラダチジュカに建設が進むオリンピック・コース 〔PHOTO〕gettyimages
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