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中国経済「でたらめな数字」の正しい読み方を教えよう
元財務官僚・高橋洋一が解説
まやかしの経済政策ももはや限界が近い〔PHOTO〕gettyimages

株価が暴落し、失業者が街に溢れてもなお、経済成長をアピールし続ける中国政府。このほど『中国GDPの大嘘』を上梓したばかりの気鋭のエコノミストが、そのデタラメを看破する。

国ぐるみの「粉飾決算」

今年に入って、世界経済が混沌としてきた。その大きな要因は、間違いなく中国経済の崩壊にある。年明け早々に株価が暴落し、上海株式市場は取引中止に追い込まれた。そして株式市場の混乱が、今度は実体経済を脅かしている。

4月15日、中国が1-3月期のGDP(国内総生産)成長率を発表した。

前年同期比、6・7%増—。中国政府は今年の成長率目標を「6・5~7%」と、昨年の「7%前後」から引き下げていたが、この範囲内にぴったりと収まる数値。今回発表された成長率が、政府によってコントロールされたものであることは明らかだ。

過去2年間における8つの四半期の成長率の動きは次の通り。

7・3%→7・4%→7・1%→7・2%→7・0%→7・0%→6・9%→6・8%。

こうして中国の成長率は「規則正しく」低下しているが、実際には、経済統計がこんな規則的な動きを見せることはあり得ない。

例えば、直近5年間の先進各国のGDP成長率がどれだけ大きく変化したかを、「変動係数」という指数で見てみよう。値が大きいほど、変動が大きいということになる。

日本2・4、アメリカ0・3、イギリス0・3、カナダ0・4、フランス0・9、ドイツ0・9、イタリア2・3。

原油価格の変動を受けて、世界各国のGDPが大きく変動しているのがわかる。