三菱グループはまた親バカを発揮して「バカ息子」を救うのか? 三菱自動車不正事件のゆくえ
三菱自動車社長・相川哲郎氏〔PHOTO〕gettyimages

三菱グループの「親バカ」

2度にわたって詐欺を働いた息子を助けるため、親が身銭を切って後始末をし、周囲に穏便な措置を嘆願した。その親は名望家だったので、大目にみようということになった。

しばらくたって、そのバカ息子がまたも詐欺事件を起こした。今度は、親が甘やかすからいけないと非難が出始めた。3度目も子どもを助けるのかどうか。

今、三菱自動車の燃費データ偽装で三菱グループが揺れている。

同社は、'00年に'77年から続けてきたリコール隠しが発覚して販売が急減。独ダイムラー・クライスラー社(当時)の支援と三菱のブランド力で凌ごうとしたが、'04年にも再びリコール隠しが発覚。強い批判を浴びて経営危機に陥ったが、御三家(三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行)を中心とした三菱グループによる6300億円もの支援で生き延びた。

ところが、その傷もほぼ癒えたかに見えた今年4月、今度は燃費偽装が発覚した。三菱の軽自動車2車種15・7万台と日産へ供給した軽2車種46・8万台の燃費をデータ偽装で5~10%良く見せていたというのだ。しかも、それは「故意」によるもの。社会一般の常識では、完全な「詐欺」にあたる。

3度も消費者と社会を裏切った企業をそのまま存続させるなど、普通ならありえない。しかし、「スリーダイヤ」の威光を崇拝する三菱グループではそうはならない。

不祥事発覚直後、グループ企業のトップが集まる「金曜会」、中でも御三家の関係者からは、「三菱ブランド維持のために守るしかない」という趣旨の発言ばかりが聞こえてくる。

マスコミ、特にテレビ局でも、大スポンサーである三菱グループを敵に回すことはできないと見えて、三菱自動車自体は非難しても、グループによる救済を表立って批判する番組はほとんどない。逆に、下請け企業がかわいそうだというVTRを流し、グループによる支援もやむなしという論調の番組もあったくらいだ。