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舛添さん、都知事ってそんなに偉いんですか? 「決まりを守っている」で済む話ではない5つの論点
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「都知事」について残念な報道が相次いでいる。

海外に出掛けると一度に5000万円も使うという「海外出張」問題、今年は3億円以上の予算が組まれているという。そして毎週末、東京から100kmも離れた自己所有の「温泉別荘」へ公用車で通う「別荘問題」。ガソリン代だけで400万円余のカネが消えるという。

「都知事って、そんなに偉いんですか?」という声が他の知事、知事経験者からも聞こえる。会見で繰り返した「決まりを守っている」で済むのか、公私混同も甚だしい。この件に関して、舛添都知事、貴方は間違っている。

都知事ってどんな存在?

国民の1割、1300万人が暮らす東京。外見上豊かだとされる東京だが、内側には生活に大きな格差を抱え、貧困との戦い、孤老死の増大、少子高齢化、インフラの老齢、木造密集地の存在、首都直下地震の恐怖など、先行きに様々な不安を抱え、暮らしているのが東京だ。

大企業本社の7割、日本の政治、行政、経済、情報、教育、文化など多くの高次中枢機能を束ねる東京。一方で、東京一極集中こそ地方衰退の諸悪の根源とされ、地方創生が最大の政治テーマになっているのが現状だ。

そうした中、身を切る改革どころか、公人である都知事の放漫な贅沢三昧、公私混同の振る舞いが次々と明るみに出てきた。これまで誰も知らなかったのか、それとも関係者は大なり小なり似たようなものなのか。

ここにきても、もう1つの都民代表の政治機関である都議会からはあまり反応がない。来夏の都議選を恐れて口をつぐむのか、不思議である。少なくとも国会でもこの種のことなら野党はすぐ反応するはず。

127議員からなる都議会、何のための都民代表か。こうした振る舞いを容認しているとすれば、都議の日常も似たり寄ったりなのではないか。石原都政前半の財政再建以後、この10年、都政から「身を切る改革」論議など一度も聞こえない。

都議会の重要な役割は、知事ら執行機関の日常を都民に代わり監視し、執政のあり方を質すことである。なぜ動かない。

都知事の存在が他の府県知事と一つ違うとすれば、都知事は都民の代表であると同時に皇室、国会、省庁、司法機関など首都機能を預かる「首都の顔」であるということ。だから日本の首都・東京、そのトップである都知事はよく「もう一人の首相」にも擬せられる。

ただ、それが舛添氏のような行動につながるとすれば、それは「首都の恥」ということになる。