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光岡自動車の「ヒミコ」が英国で受注好調って本当?
2001年の東京モーターショーで発表された「オロチ」。強烈なインパクトがあったクルマだった

創業以来、独創的なクルマを作り続けている光岡自動車。ショーで飾られているところしか見たことがなかったスーパーカー「オロチ(大蛇)」が、街中を走っているのを見かけた時には興奮したものだ。

そんな光岡自動車から発売されているオープンカー「ヒミコ」が、昨年6月にイギリスに導入され好評を博しているという情報を聞いたものだから、気になってしょうがなくなってしまった。

しかも、今年5月に行われるロンドンモーターショーにも「ミツオカロードスター(日本名:ヒミコ)」として出展が決まっているそうだ。ショーにはコンパクト4ドアセダン「ビュート」も参考出展するとの情報も入手した。なぜ今イギリスなのか? そんな光岡自動車の不思議に迫ってみたい。

さて、話を進める前に、まずはこの2台について簡単に説明をしておこう。今回情報がもたらされた「ヒミコ」は、3代目マツダ・ロードスターをベースに前後を同社の特徴である1930年代のクラシックカー風のデザインへと変更した2シーターオープンカーとなっている。

もう1台の「ビュート」は、ベースに日産・マーチを使用し、1960年代に一世を風靡した英国車のジャガー・Mk2をデザインモチーフに、ノーズ部分とテール部分をオリジナルで作っているクルマだ。どちらもハンドメイドで、丁寧に製造されている。

さて実際のところ、イギリスで好評だという話は本当なのだろうか? 光岡自動車の広報部に聞いてみた。

現在の受注状況はどうなのか?

女性的な優美さを強調した曲線的なデザインが特徴だ

ヒミコに、すでに15台の予約受注が入り、滑り出し好調という情報があるが、実際はどうなのだろうか?

「先日の記者会見の時点では15台だったのですが、現在は18台に増えています。他にも手付けをいただいているクルマもあり、かなり手応えを感じています」

販売目標が年間24台ということで、順調に推移しているとのことだ。ただ24台は少ないと感じる読者もいるだろうが、1台1台丁寧にハンドメイドで作るのが光岡自動車のスタイルのため、これ以上の増産は難しいとの理由で、この台数となっているとのことだった。

しかし、なぜ今イギリスに進出しようと考えたのだろうか?

ミツオカ・ビュート
238万6800~311万5800円
ジャガー・Mk2をデザインモチーフとしたビュート。最新の車両に、クラシックな外観という組み合わせが、イギリス人の心を掴んだ

「実は相当数のビュートが、イギリスに並行輸入されているということがわかり、当社のマーケットとして有望と考えたためです」

そのビュートの並行輸入には、光岡自動車が関わっているのだろうか?

「いえ、弊社が並行輸入を行っているわけではないんです。現地の並行輸入業者が、日本のクラシックカーを大量に買い付ける時にビュートも含まれているという感じです。

古くからの歴史を大切にする風土がある国なので、クラシックな外観でコンパクトなビュートがウケたのだと思います。フィガロを数十台持っている専門店なんてものもあるようですから、市場はあるんです」

ジャガー・Mk2

日本でも珍しいフィガロの専門店とは驚いた! ジャガー・Mk2をデザインモチーフにしているビュートは、イギリス人の琴線に触れたということのようだ。

しかし、人気があるのに、なぜビュートから導入しなかったのだろうか?

「ビュートはフィガロなどと同じく、パイクカー的なオシャレなクルマに分類されるのですが、中古車が5000~7000ポンド(日本円で約81万~113万円)で取引されるなかで、新車と中古車の価格に幅がありすぎるという理由から、人気があるのはわかりつつも導入を控えました。

そこで今回は、ロードスター(オープンカー)が人気のイギリス市場ということを考慮し、ヒミコ1台に絞ったという訳です」

ロンドンの街並みとクラシックカーは、よく似合う

ヒミコは、現地価格で5万3800ポンド(日本円で約872万円)~となっており、モーガンの最上級グレードよりは安いミドルクラスに位置するらしい。

ただ日本での価格が502万2000円と考えると、輸出車で、さらに付加価値税(VAT)もかかるとはいえ、かなり高くなっている。

イギリス進出の理由と、好調さはわかったが、今回のロンドンモーターショーに出展することになった、いきさつは何かあるのだろうか?

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