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あなたのクルマも狙われている! ますます高度になる盗みの手口と、知っておきたい防御策
純正イモビだけでは守れない
2年連続自動車盗難ワースト1の愛知県だけじゃない

最も自動車泥棒に狙われている愛知県。その愛知県の盗難手口から見える新たな問題点を『ベストカー』(BC)が徹底追求! 人ごとではすまされない危険があなたにも迫っている……。

なぜ愛知県が狙われやすいのか?

愛知県は、'16年1月に発表された'15年1~12月までの自動車盗難の認知件数で、'14年の2724件よりも減少したものの、2205件と2年連続全国ワーストと不名誉な結果になってしまった。

出典:警視庁 犯罪統計資料

愛知県警が発表した'15年11月末での認知件数は2039件だったが、この時点で愛知県内の自動車盗難の被害総額は約40億6400万円にも上っていた。

全国の合計被害額が約164億2500円だったことから、その1/4という割合を占めるこの数字が、いかに高い数値であるのか、おわかりいただけるだろう。年末までにさらに166件が増加しているので、さらに被害額は増加している。

BCでは愛知県警発表の資料を元に、さらにこの被害状況を細かく分析してみた。すると、愛知県内でもトヨタのお膝元で面積的にも勝る豊田市よりも、名古屋市周辺の区のほうが自動車盗難の認知件数が多いという、地域による差があることがわかった。

なぜこれほどまでに愛知県が狙われやすいのか? なぜ名古屋市周辺がこれほどまでに狙われやすいのか? 

愛知県特有の事情を交えた自動車盗難の実態を、裏社会をよく知るライターの夏原武氏に語ってもらった。

また愛知県のみならず、全国的に増加してきているスマートキーの車両をターゲットとした、イモビカッターとは異なるキープログラマーという装置の出現により、昨年BCが取材したときよりも、さらに自動車盗難の手口が巧妙化していることが判明。その実態も追求した!

「問題なのは、愛知県民が、盗難に対する警戒心が薄いということなんです。自動車盗難が日常の一部じゃないですが、当たり前になってしまっているんですよ」

盗まれたら「運が悪かったんだよ」なんて軽く言う人もいるということだ。

「最近は車両保険に加入している人が多いので、盗まれても保険金が貰えるから気にしないという感じです。損害保険会社はたまったもんじゃないですよね」

守山警察署は名古屋市守山区と尾張旭市を管轄している。また豊田市は豊田警察署と足助警察署が管轄している

このため、盗まれてもクルマだけで済むように、愛知県の人は車内に物やお金を置かない傾向があるそうだ。

■悪質化する犯行の手口

「今話題になっているキープログラマーですが、これもイモビカッターと同じく、もともとはキーをなくした人向けに作られた商品で、製造は中国でされています。それがインターネットで、手軽に誰でも買えてしまうところに問題があるんです」

夏原氏がこのことを危惧し、規制できないのかと関係先に聞いたところ、法律を変えなければならないとの返答をもらったことがあったとのことだ。違法な商品ではないので、という理由なのだとか。

「これは以前もお話ししましたが、電波の出る物は破られるんです。スマートキーなら大丈夫と思うオーナーが多くなっていることも、盗まれる要因になっていると考えます。最近の盗難が撮影された映像を見たことがありますが、こじ開けるようなことはせず、ガチャっと普通に開けて持って行ってしまうんですよ。事前にコピーキーを作られていたんです」

最近は、盗む前の事前準備が周到になってきており、イモビカッターだけのほうが、まだ盗むのに時間がかかっていたらしい。

「今なんて用意さえできていれば、盗むまでものの1分ですから。実際にコピーキーを使用したことがある人物に取材したことがあるんですが、ガソリンスタンドの待合室などでコピーキーを作るんだそうです。やり方までは話してもらえませんでしたがね」

待合室では、テーブルの上に無防備にキーを置いておく人が多いので、やりやすいと語っていたということで、常に注意を払う必要があるということだった。

■この先の危険性

自動車盗難は、これからどう変化していくのだろうか?

「最近のナビと通信するシステムが搭載されていますが、そういったシステムに精通した人に聞いたところ、意外に簡単にデータを途中から抜くことができると言っていました。そうなればクルマだけでなく、あらゆる情報が盗まれることになります」

夏原氏は、電波を出すものは常に盗難される可能性を秘めていると語っているが、この話は冗談のように聞こえるが、決して冗談ではないということだった。

では、現在の変化する自動車盗難を、実際に捜査を行っている警察はどう捉えているのだろうか? 愛車を守るにはどうすればよいのかと合わせて聞いてみた!

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