オリンピック
五輪エンブレム、なぜA案しかありえなかったのか?
大騒動を通じた2つの学び
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社会現象化したエンブレム騒動

新しい五輪エンブレムが発表された。ご存知の通り「市松模様」より着想を得たA案に決定したわけだが、これに関して早速、賛否両論出ているようである。もう、新しい案で進めるしかないのだろうが、これでスッキリ解決というわけにはいかなそうな空気もある。

筆者はこの騒動に関して、昨年より2度「現代ビジネス」に寄稿。年末には社会学者の加島卓氏とこのテーマに関して長い対談を行った

そもそもの執筆の動機は、問題とされた佐野研二郎氏のエンブレム案に関して、「これは盗作や模倣ではない」という確信があったためだが(いまもあるが)、その後、佐野氏が手がけたほかの仕事や審査プロセスに関して疑義が噴出することとなった。

こうしてエンブレムが一種の"社会現象"となるにつれ、日本のグラフィックデザイン史や広告業界の抱える構造的課題にまで言及せざるをえないことになっていった。

筆者の旧エンブレムについての見解に関しては上記をお読みいただきたいが、今回は新しいエンブレムについて考えるところを述べてみたい。