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旭化成、新たな「杭打ちデータ不正」が発覚! 住民が独自調査のデータを突きつけると……
全物件の再調査が必要か
〔PHOTO〕gettyimages

住民の独自調査でわかった

昨年、全国のマンション住民を恐怖に陥れた旭化成の「傾きマンション」騒動勃発から約半年。

旭化成は過去約10年間に子会社の旭化成建材が杭打ちを担当した物件についての調査を進めてきたが、今年2月になって発表された報告書の調査結果は、「全3052物件中360件の施工データに流用があった」「施工データを取得・管理すること自体に注意を払っていなかった」という衝撃的なものだった。

事態を重く見た旭化成は浅野敏雄社長が引責辞任。4月1日から小堀秀毅・新社長のもとで出直しを図ろうとしているが、実はいまこの調査結果をめぐって新たな「重大問題」が浮上している。

旭化成の調査では「データ流用なし」と結論付けられたあるマンションで、住民たちが独自に改めて調査をしたところ、なんとデータの流用を発見。旭化成はその事実を把握していながら、いまだ公表していないのである(4月13日現在)。

問題のマンションは、東京・足立区の『ビジュー青井』。つくばエクスプレス青井駅から徒歩2分の好立地で、全47戸の5階建てマンションである。

売り主は大興ネクスタ。元請けは松尾建設で、杭施工を旭化成建材が請け負った。竣工は'07年である。

事の発端は昨年11月13日、マンションの管理組合理事会宛に、一枚の文書ファイルが添付されたメールが管理会社から届いたことにある。文書は、大興ネクスタの社長名で出されたもの。

前述したように昨秋から旭化成は杭打ち物件の調査を行っていたが、文書には『ビジュー青井』もその調査対象であった旨が記載されていた。同時に、「流用等は無」という調査報告が記されていたため、住民たちは驚いた。

管理組合の一人が言う。

「そもそも、この文書が届くまで、うちのマンションが調査対象になっていたこと自体を知らなかったからです。さらに調査結果についても詳しい説明がなく、ただ『流用なし』と結論付けられたので、不信感を持ったというのが率直な感想です」