政治政策
安倍官邸を苛立たせる、補欠選挙の「ある調査結果」
もしかして、政治の潮目が変わった?
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「一発逆転策はないのか」自民幹部の焦り

衆議院北海道5区補欠選挙は、最後まで熾烈な戦いだった。

自民党の町村信孝・元衆議院議長の死去に伴う補選で、自公は町村氏の娘婿で元商社マンの和田義明氏を擁立。これに対し、無所属の池田真紀氏(43)は民進党から共産党までが推した野党統一候補。ガチンコの「自民VS野党」対決となった。

結局和田氏が1万票余りの差で逃げ切ったが、選挙戦は抜きつ抜かれつの展開だった。町村氏の強固な地盤であるうえ、さらに弔い合戦ということもあって、年明け時点の自民党およびマスコミの世論調査では和田氏が圧倒的リードを保っていた。ところが、3月になって池田氏が猛追。告示前後の自民党の世論調査では、池田氏が追い抜き、周囲を驚かせた。

池田氏は、2人の子供を育て上げたシングルマザーで、しかも福祉・介護の専門家。2月の「保育園落ちた!日本死ね」ブログが注目を集めて以来、子育てや社会保障などが有権者の関心事となるなかで、池田氏の姿が浮かび上がり、無党派層を中心に一気に支持が伸びたのだ。

慌てたのは自民党だ。現地選対幹部は私に「一発逆転策はないか」と言うほどまで負けを覚悟していた。しかし、参院選の前哨戦とされるこの補選、安倍自民としては負けるわけにはいかない。「徹底した組織選挙をやりました」とこの幹部が明かす。

「まずは財界、中小企業などへのテコ入れをはかった。一方で、創価学会にも官邸や党本部選対幹部ルートを使って全面協力を依頼。学会は、参院選の時に埼玉や兵庫などで自民党が協力するならば、という『逆協力』を条件に動き出してくれました。その結果、投票3日前にようやく頭一つ抜けて、行けるという実感が出ました」

ただ、本来は圧勝のはずの選挙。勝ったとはいえ一時は抜かれたり、僅差でもあった。そしてこの北海道5区の補選は、実は極めて重大な「政治の変化」を示しているのを見逃してはならない。それは、3年半にわたって絶対安定を誇った安倍政権の屋台骨を揺るがすものと言ってもいい。