経済・財政
「次世代車開発競争」このままではニッポン敗北の予感…
30兆円規模の市場を作るというけれど
〔PHOTO〕gettyimages

政府の方針に異を唱えたい

名目GDP(国内総生産)を600兆円に増やすため、第4次産業革命によって2020年に30兆円規模の新市場を創り出す――。

先週の火曜日(4月19日)、政府の産業競争力会議(議長:安倍晋三首相)が決めた成長戦略の骨子に、自動車産業を「第4次産業革命」の重点分野のひとつにして、高速道路での自動走行や、FCV(燃料電池車)の普及を実現する方針が盛り込まれた。

自動車のイノベーション(技術革新)は、先進各国や中国などの新興国が凌ぎを削って先陣争いを繰り広げているテーマだ。官民一体で取り組むという政府の方針に異を唱える人はあまりいないだろう。

しかし、ここはあえて異を唱えたい。今回の成長戦略は、過去の戦略の寄せ集めで新味に欠けるうえ、自動車ユーザー(消費者)に世界イチの“酷税”を課す現状を放置するものだからだ。従来型のガソリン車の購入さえままならない重い税負担を消費者に課したままで、夢のクルマを開発しても普及は望めない。

選挙に強いと言われる安倍政権は、民間への介入を常とう手段として、国民に耳触りの良い話をふりまいてきた。今回の成長戦略も、同じパターンの踏襲に他ならない。

しかし、肝心の足元の矛盾を解決しなければ、日本のクルマ社会の未来は暗いのである。

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