全身が裂け、神経をナイフで切られるような痛み…難病・ギランバレーを発症した漫画家が描いた「壮絶闘病記」

10万人に2~3人の難病

国の指定難病であるギラン・バレー症候群を発症した女性が、その闘病生活を漫画化した『ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!』。その壮絶な体験と、漫画を描くきっかけとなった、落馬事故で入院していたT君との思い出を、作者のたむらあやこさんが綴ります。(同作品を連載中のウェブサイト『モアイ』はこちらから

地元・函館の病院で働いていた22歳の時、ギラン・バレー症候群を発症しました。

ギラン・バレー症候群とは、風邪などの症状の後、自分の抗体が自分の神経を攻撃する事で起こる「自己免疫疾患」です。壊される神経の度合いで、軽い麻痺で治ってしまうものから後遺症が残るものまで、症状には個人差があります。

国の指定難病で、年間約10万人に2〜3人発症すると言われています。最近では女優の芳根京子さんが過去にこの病気を発症し、克服したと話題になりましたね。

突然足の力が抜けて立てなくなったり、座っただけで失神したりと、通常では考えられない症状に見舞われました。それでも、私は体力には自信があっただけに、すぐ良くなると思っていました。自分の体はどれだけ酷使しても壊れない――そう過信していたのです。

「ギラン・バレー症候群ですね」

そう医師に告げられた時、実はさほどショックは受けませんでした。病院で働いていた経験から、人間はいついかなる時も様々な病気になる可能性があると思っていましたから。あまり深刻に考えませんでした。

ところが、それは想像以上の苦しみでした。4年寝たきりで、体の痛みと吐き気などで日常生活もままなりませんでした。痛みと吐き気、と言葉ではひと言ですむのですが、神経が壊れた事によって出る痛みが、どれくらいつらいものであるか、なかなか人にはわかってもらえません。

腹痛や吐き気は想像が出来るかもしれません。それもつらいのですが、体の痛みはそれ以上です。全身(神経の壊れた所すべて)が裂け、ナイフで切られたり、骨から肉を剥がされてさらに硬いもので絞られたり、爪もすべて剥がされるような、壮絶な痛みでした。

最初のうちは、その痛みが伝わらないように誤魔化そうとしていました。看護学校で勉強していた時にも、神経性の痛みがこんなにも凄まじいものだとは習っていなかったので、気のせいではないか?と思っていたのです。

それに、仮にも看護師として働いていた者が、大げさに騒いでみっともない姿を晒したら、入院している病院から、私の勤め先の先生の耳にその話が入るかもしれない…そんなつまらないことを気にして、どれほどの痛みであっても、その事を周りの人にうまく伝える事が出来ませんでした。

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