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森友哉「圧倒的打撃センス」を持つ男
~西武首脳陣の悩みは捕手をやらせるかどうか

二宮清純レポート
〔PHOTO〕gettyimages

中村剛也、中田翔、浅村栄斗……球界を代表する打者を次々輩出する大阪桐蔭高校。その監督に「歴代でナンバーワンの打撃センス」と言わしめた男はいま、打撃と守備のはざまでもがいている。

公称170cm

この国が主体的に何かを決めることは稀である。外国の圧力や指示、とりわけ米国の影響は絶大である。それは野球の世界も例外ではない。

メジャーリーグから遅れること1年。日本のプロ野球も「コリジョン・ルール」を採用した。

コリジョン、すなわち接触に関するルールの厳格化である。

きっかけは'11年5月25日、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地で起きた本塁上でのクロスプレーだ。

浅いライトフライで三塁にいたフロリダ・マーリンズのスコット・カズンズがタッチアップからスタートを切る。返球はワンバウンドでやや一塁側へ。

悪いバックホームではない。タッチにいくバスター・ポージーの首筋に弾丸のようなタックルが突き刺さる。うつぶせになって苦しむポージー。ホームインが認められたが、何度見ても後味の悪いシーンだ。

この危険なプレーにより、ポージーは左足腓骨骨折、左足首靭帯断裂という重傷を負った。これをきっかけにして、クロスプレーに関するルールの厳格化を求める意見が相次いだ。それがコリジョン・ルールの導入につながった。

日本でも昨年5月13日、元阪神のマット・マートンが東京ヤクルトのキャッチャー西田明央を突き飛ばすという危険なプレーが問題視された。

それを受け、マートンは「ルールを決めてもらえば、それに従う」と言明した。この国でもコリジョン・ルールを導入する流れが決定的となった瞬間だった。