シノドス編集長・荻上チキさんが「人生の節目で影響をうけた本」

荻上チキさんのベスト10冊

第1位『教養としての大学受験国語
石原千秋著 ちくま新書 900円
ボードリヤールから上野千鶴子まで引用されるテキストには'90年代トレンドが豊富。「現代思想入門としても読める」

第2位『ブエノス・ディアス、ニッポン 外国人が生きる「もうひとつの日本」
ななころびやおき著 ラティーナ 1905円
「ルポでもエッセイでもない、弁護士による外国人弁護の記録。この人にしか書けないと分かる力強い一冊」

第3位『文芸時評というモード 最後の/最初の闘い
秀実著 集英社 入手は古書のみ
「文芸時評にとどまらず、批評という行為が社会との距離の取り方を学ぶ上で有効だと気づかせてくれた本」

第4位『俗物図鑑
筒井康隆著 新潮文庫 入手は古書のみ
「『評論家』を名乗る奇人変人たちを通してマスメディアの胡散臭さを描き出している」

第5位『柔らかな頬』(上・下)
桐野夏生著 文春文庫 上600円他
直木賞受賞作。がんで余命宣告を受けた元刑事と共に失踪した娘の行方を捜す女の物語

第6位『ボッコちゃん
星新一著 新潮文庫 590円
頭はカラッポの美女ロボットをめぐる表題作他、風刺のきいたSFショートショート集

第7位『GOLDEN BOY』(全10巻)
江川達也著 集英社 入手は古書のみ
東大法学部中退25歳。自転車で全国を旅する「大江錦太郎」の物語。お色気シーンも多い

第8位『流言とデマの社会学
廣井脩著 文春新書 入手は古書のみ
「いかにして噂は拡散するのか。大学院で『流言』を研究した際、参考になった本です」

第9位『
夏目漱石著 新潮文庫 400円
妻と二人ひっそり暮らそうとするものの日々煩わしい出来事が。漱石の前期三部作最終章

第10位『野火
大岡昇平著 新潮文庫 400円
戦争末期、飢えと病に襲われつつ密林をさ迷う兵隊。仲間に与えられた肉の正体は……

『週刊現代』2016年4月30日号より