名古屋市議の報酬が1455万円に!?
怒りがわいてくる地方議員「ホントの給料」

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いま、2016春闘が盛んだが、安倍首相が賃上げ、ボーナスアップを経済界に直談判した割には渋い回答が並ぶ。

“中小の賃上げが大手を初めて上回った”とニュースは伝えるが、ベースアップの額をみると、1100円から1200円といったところ。これが日本経済の現状である

ところが、別世界のようなところがある。名古屋市議会がこの3月、自らの議員報酬を年額800万円から一気に1455万円へ650万円も値上げする「条例」を可決した(82%アップ)。

名古屋だけ異常に安いという理由で

一般の勤労者にどう映るだろうか。しかも、委員会審議もせず、いきなり本会議で強行に採決するという強引な決定である。

河村たかし市長は拒否権を発動し「再議」に付すとしているが、自民、公明、民主の「値上げ賛成派」が3分の2の多数を占める議席配分からして再可決の可能性が大だ。議席数で議員報酬が決まる、これでよいのか。

5年前まで1633万円であったものを、河村たかし名古屋市長がリードし、市民の直接請求により市議会解散にまで発展した、あの「名古屋の乱」。

それを経て報酬半減を決めた経緯からして、今回の奇襲とも思われる条例改正が“民意”なのか。少なくも昨年4月の市議選の際「報酬増額」を公約し当選した者はいない。地方民主主義は崩壊していないか。

筆者の近著『地方議員の逆襲』では、議員をめぐるおカネのふしぎなカラクリが明らかに

「議員の議員による議員のための値上げ」という批判に賛成議員はどう答えるのだろう。

増額派は「元に戻したまで」と公言するが、それなら5年前、議会解散後の新議会で全会一致により「報酬半減条例」で決めた議会の機関意思はどこに行ったのか聞きたい。

言い分として20政令市の中で、名古屋市が異常に安いので平均値に戻しただけとの声が聞こえるが、そもそもこの平均値は誰がどのようにして決めたのか。

しかもそれに並ぼうとする横並びの発想に根拠はあるのか。