ゴルフ
マスターズ開幕直前!世界の「トップ3」は今年のオーガスタに、こう挑む
デイ、スピース、マキロイ、それぞれの戦い方
世界ランク2位のジョーダン・スピース〔PHOTO〕gettyimages

文/舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)

J・スピースの去年と今年

マスターズ開幕を2日後に控えた5日の火曜日、昨年覇者のジョーダン・スピースがこんなことを言った。

「グリーンジャケットとのお別れがモチベーションになったんだ」

マスターズ優勝者が羽織ったグリーンジャケットは、1年間は自宅に持ち帰り、自分のクローゼットにぶら下げて、いつでも好きなときに袖を通したり眺めたりすることができる。だが、ディフェンディングチャンピオンとして迎える翌年大会の際にはオーガスタへ持参して、チャンピオンズロッカーに収めることと決められている。

それゆえ、スピースにとって今年の大会は、この1年間ずっとすぐそばで眺め続けてきたグリーンジャケットと離れ離れになる別れのとき。マスターズ前々週のデル・マッチプレー選手権と前週のヒューストンオープンを経てオーガスタ入りという3週連続出場のスケジュールを組んでいたスピースは、マッチプレー会場のテキサス州オースチンへ向かう際、グリーンジャケットを丁寧にスーツケースに入れて出発したのだそうだ。

「家を出るとき、思ったんだ。ああ、このジャケットは、もう2度と僕のこの家に戻ってこない可能性もあるんだなってね。その想いが、逆に僕のモチベーションになった」

スピースは初出場した2014年大会でいきなり優勝争いを演じたが、バッバ・ワトソンに破れて2位に終わった。2度目の出場となった昨年大会にスピースが持ってきたものは惜敗の悔しさだった。だが、1年後の今年、彼がオーガスタへ持ってきたものはグリーンジャケット。一昨年と昨年、昨年と今年で、彼のマスターズへの挑み方は大きく変わった。

「期待しすぎず、考えすぎず」を心がける姿勢は、昨年も今年も同じだと言う。

「去年も今年も、ストレスはあるが、自信もある」

しかし、1つだけ大きく異なることがある。

「去年はメジャー初制覇を必死に追い求めていた。だが、それをすでに成し遂げたという点で、今年は去年とは全然違う」

期待値を上げすぎず、考えすぎず、自分のペースを保ちながらプレーできる自信が今の自分にはある、とスピースは言う。それが、すでにマスターズで勝利を挙げた自分ならではの大きな武器になるとスピースは考えている。

練習ラウンドを回る世界ランク1位のジェイソン・デイ〔PHOTO〕gettyimages
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