天才パイプ作家ヨーン・ミッケの娘が、浅草の老舗喫煙具メーカーにやってきたのはなぜか?

島地勝彦×柘恭三郎&マレーネ・ミッケ【第1回】
島地 勝彦 プロフィール
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マレーネ はい、父はコペンハーゲンで生まれ育って、大学では6年間薬学を学びました。その後、方向転換してパイプ作家になってからボーンホルム島に移住しました。移住40周年のパーティを覚えていますから、島での生活は都合45年くらいでしょうか。ですから父が島に移ったのは20代後半のことです。

シマジ 天才ミッケにお弟子さんはいなかったんですか?

 いなかったんですよ。なにせミッケは孤高の人ですから。

シマジ まさに孤高の天才ですね。人に会うのが嫌いだったんですね。

 そうなんですよ。デンマークのパイプ作家たちから「ツゲ、お前、ミッケを紹介してくれ」とよくいわれましたよ。ミッケよりわたしのほうがデンマークのパイプ作家を知っていましたから。

シマジ へえ、そうだったんですか。面白い話ですね。

 シマジさんも愛用しているトム・エルタンなんか、「電話をかけてもすぐガチャンと切られちゃう」っていっていました。

シマジ なるほど。そういう、ある意味“変人”だからこそ、あんなに優美なパイプをつくれたんでしょうね。

 わたしが会った人間のなかでダントツの美しき“変人”でした。

次回につづく

 

柘恭三郎 (つげ・きょうさぶろう)
株式会社柘製作所 代表取締役社長 1946年、東京都生まれ。アジア人で唯一、ドイツたばこ学会(タバコ・コレギウム)が選ぶ「パイプの騎士」の称号を持つ。パイプコンフェリ(フランス・サンクロード市パイプ工業会)、日本喫煙具協会理事、日本パイプクラブ連盟理事、日本根付研究会理事、シガーマスター講座講師(日本ワインコーディネーター協会)。
Marlene Micke (マレーネ・ミッケ)
1992年、デンマーク ボーンホルム島生まれ。父親は「天才ミッケ」と呼ばれた世界的パイプ作家Jorn Micke(ヨーン・ミッケ 2005年他界)。コペンハーゲン・テクニカル・スクール メディアグラフィック科卒業。パイプ製作の技術習得のため、2015年より柘製作所にて勉強中。
島地勝彦 (しまじ・かつひこ) 1941年、東京都生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニスト兼バーマンとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ』(いずれも講談社)『バーカウンターは人生の勉強机である』(阪急コミュニケーションズ)『お洒落極道』(小学館)など著書多数。Webで「乗り移り人生相談」「Treatment & Grooming At Shimaji Salon」「Nespresso Break Time @Cafe de Shimaji」を連載中。最新刊『蘇生版 水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』が好評発売中!

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