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震災特番「視聴率全滅」が意味するもの
~日本人は冷たいのか? それとも、見られない理由があるのか?

〔PHOTO〕gettyimages

今年も3月11日にはテレビで震災や原発事故の映像が繰り返し流された。しかし、震災特番を見る人は年々減り続けている。あの日のことを、忘れてしまったのか。それとも、見られない理由があるのか。

Nスペですらダメだった

「3月11日21時から放送の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』では、ダウン症の書道家・金澤翔子さんが、被災地を再訪する様子を追い、震災を通じて日本と台湾の絆が深まった過程を特集。台湾から200億円もの義援金が集まった事実を伝えました」

TBSテレビの菊野浩樹編成部長はそう語る。ただし、その「金スマ」の視聴率は9.4%と、前4週の平均12.9%を大きく下回った(以下、数字は関東地区の番組平均世帯視聴率)。

「数字はいつもよりやや低かったのですが、内容は素晴らしかったと自負しています。ゴールデンタイムに、3.11を正面から取り上げた番組を誇りに思っています」(菊野氏)

誰もが忘れえぬはずの、あの3月11日から、5年が経った。震災が起こった時刻、14時46分をまたぐ時間帯では各テレビ局が震災特集を放送。出演者が、犠牲となった方々に黙祷を捧げる姿が映しだされた。

この日、NHKは一日を通して『特集・明日へつなげよう』という被災地の姿を伝える特番を放送。20時からは『NHKスペシャル「私を襲った津波」』が放送されていた。

しかし、生々しい津波の被害を放送した番組の視聴率は、9.2%。テレ朝系『ミュージックステーション』(11.7%)、TBS系『ぴったんこカン・カン』(11.0%)、フジ系『ダウンタウンなうSP』(9.3%)に及ばなかった。