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三菱商事と三井物産「大幅赤字」に、証券のプロとしてひと言! リスク管理の視点はあったのか?
またも「商社冬の時代」に突入!?
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ひと言文句を言っておきたい

財閥系の大手商社、三菱商事と三井物産が、資源関連のビジネスの減損処理で大幅な赤字に陥ることを発表した。

先般、三菱商事は、連結利益額の商社首位を伊藤忠商事に明け渡すことが報じられたが、それでも、2016年3月期の通期予想は3000億円の純利益だった。ところが、これが一転して1500億円の赤字に修正された。同社としては、創業以来初の赤字決算となる見通しだ。

一度で4500億円もの下方修正というと、リーマンショックの前後に自動車や電機の大手メーカーにこれと同等以上の下方修正があったかも知れないが、事業会社の一回の下方修正としては異例だ。

大手商社の資源ビジネスに対する傾斜ぶりと、近時の原油価格の推移を見ると、「商社は大丈夫なのだろうか?」という危惧の念を持った投資家は少なくないだろうが、他方、商社は利益額に対して株価が割安だとつい最近まで信じていて、投資した株主も少なくないのではないか。

投資先のプロジェクトの採算が悪化していることを、商社の経営陣が把握していなかったというのでは、さすがにつたなすぎる。しかし、ある程度把握ができていたのなら、もう少し早い段階から、投資家に情報を出していくべきではなかっただろうか。

今回のいきなりの大幅下方修正に、証券市場の立場からは、一言文句を言っておきたい。