企業・経営

すしざんまい社長が、あの「海賊壊滅作戦」の真相を語った!

ミサイルでは、解決できないことがある

海賊にならずに済む方法を考える

最後は人間と人間の話し合い、会話です。海賊を捕まえて、日本に連れて来たら、「帰りたくない」というのが彼らの本音ですよ。日本で安楽で豊かな暮らしができるなら、危険を冒す必要もありません。でも、それは無理ですから、現地で海賊が生まれる原因をなくし、彼らが今後暮らしていくための形を整えていかなければなりません。

自衛隊は自衛隊として、海賊が出ないための防衛としてやる。治安維持は自衛隊や軍隊の仕事です。一方で、暮らしをつくるのはわれわれ民間の人たちのやることだと思います。民間は経済活動を通して“中”からなくす。

両輪としてどちらも必要なことです。二通りのことをしないといけないと思います。そうして海賊の出ない、普通の経済の国になったらいいと思います。

実際に協力するにあたって、具体的になにができるかを考えてみました。現地に冷蔵庫はあったけれども、魚の売り場所がない。だから「獲ってもしようがない」と言う。現地で消費される量は限られていますし、食べ方もよくわかっていない。しかも、漁に必要な漁船をはじめとする設備も、粗末なものしかないという状況が把握できました。

私も現地で、実際に日本の釣り方を試してみました。そうしたらよく釣れる。水産資源は十分にある。みんな一日何千円でも何万円でも、漁業を通して仕事と収入を確保できれば、海賊をやらずに済む。政府も、彼らが漁業に従事して、国としてしっかりしていくことを望んでいる。ならば、お互いにやりましょう、ということで、我が社も協力して、政府と漁業分野の合意書を交わすことにしました。

現地の漁協を通じて漁民に漁業指導をし、船がないということですから、日本から中古漁船を持ち込みました。運搬するための船も、日本の船籍だとソマリアに持っていけないので、方法を調べて、スリランカ船籍にして、スリランカ人を訓練して乗員とし、スリランカから持っていくなど工夫しました。