世界経済
なぜ日本株だけ低迷状態が続くのか~世界の市場は少しずつ落ち着いてきているのに…
【PHOTO】gettyimages

最も大きな要素は「金利」

世界の株式や為替などの金融市場は、一時期の不安定な展開からだいぶ落ち着きを取り戻している。その背景には、原油価格が反発したことや、ECBや日銀の金融緩和策の維持が明確になったことなどがある。また、米国のFRBは3月の定例委員会で利上げを見送り、今後の金利引き上げ回数を2回と見るアンケートを発表したことも大きな支援材料だ。

そうした状況下、わが国の株式市場は低迷が続いている。欧米や中国など主要株式市場が底堅い展開になっていることを見ると、わが国の株式市場が取り残された格好だ。わが国の株式市場にモメンタムが出ない理由の一つは、昨年までの円安・ドル高の傾向が変化していることがある。

2011年秋口まで続いた超円高の動きは、その後、堅調な米国経済の動向を反映して円安・ドル高の方向に動き始めた。それに伴い、自動車等のわが国主力企業の業績は大きく改善し、アベノミクスの経済政策効果もあり株価を押し上げることになった。

しかし、昨年末にかけてドル高・原油安の影響で、米国の製造業の業績懸念が浮上し、少しずつ為替市場の動向に変化が出た。日銀はマイナス金利にまで踏み込み、円高の流れに歯止めをかける試みをしているものの、今のところ、期待されたほどの効果は出ていない。

短期的に見ると、為替相場を動かす最も大きな要素は金利だ。一般的に、投資資金は金利の低い通貨から高い通貨へと流れやすく、低金利通貨は弱含みになり易く、高金利通貨は強含みの展開になり易い。そのため、為替相場に大きな影響を与えるのは、2つの通貨間の金利差ということになる。

過去の相場動向を分析すると、為替の動向は、名目ベースの金利からインフレ率を差し引いた実質ベースの金利に反応することが多い。ドルと円の実質ベースの金利を見ると、米国のFRBは昨年12月に金利を引き上げたものの、今後の引き上げペースは当初の予想よりもかなり緩やかになるとの見方が有力だ。 

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら