FOOTBALL STANDARD

ブッフォンと楢崎正剛、2人が大事にしている「基本」

2016年03月25日(金) 二宮 寿朗
イタリアの守護神ジャンルイジ・ブッフォン〔photo〕gettyimages

 

ブッフォンが大事にしている「基本」

世界を代表するトップGK、イタリアの守護神ジャンルイジ・ブッフォンにまた一つ、新たな勲章が加わった。

セリエAにおけるGK連続無失点記録は、20日のトリノvs.ユベントス戦で達成された。

堅守ユーベの象徴であるブッフォンは1月のサンプドリア戦で失点して以降、10試合連続で無失点に抑えてきた。記録を持つセバスティアーノ・ロッシの「929分」まであと3分としてトリノ戦を迎え、後半3分にPKで得点を許すまで記録を「974分」に更新した。1月で38歳を迎えながら今なおアズーリで、セリエAでトップを張り続ける男の充実ぶりには目を見張るものがある。

12年ほど前、セリエA取材でイタリアを回った際、ブッフォンの凄さを目に焼きつけることができた。生で見た試合では、ゴールを奪われそうな香りすらなかった。

的確なポジショニングで相手のシュートを真正面で受け止め、クロスの対処も完璧だった。味方を正しく動かし、抜群の反射神経でピンチをしのぐ。派手さはないが、ドッシリと構えて縦8フィート(244cm)、横8ヤード(732cm)のゴールに鍵をかけ続けていた。

相手に与えたFKを、たとえ読みが違ってもすぐにポジションを戻して反応してしまう。これが次の機会においても、相手にプレッシャーをかけることにつながっていた。

相手を決して優位に立たせることなく、常に自分の存在を大きく見せる。そんな印象を持つことができた。

近年、守備エリアの広さや足元の技術を誇るドイツ代表マヌエル・ノイヤーの存在がGKの概念に変化を及ぼしている。GKに求められる新たな要素に目が向きがちではあるものの、ブッフォンの偉業はあらためて「基本」の大切さというものを教えてくれている。

基本の一つに「体の真正面でボールを受ける」があげられるだろう。

相手のシュートを予測して真正面で受けることのできるポジショニングを取り、キャッチできればベスト。シュートコースを消すために味方との連係も必要になる。

世界のトップGKは誰もが備えている要素とはいえ、なかでもブッフォンはこの基本中の基本にこだわっているように思えてならない。

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