学校・教育
「カジノで豪遊」「私的流用1億円」「体育の授業は忍者博物館で」…相次ぐ学校不祥事を防ぐ方法はあるのか
【PHOTO】iStock

私的流用4500万円

桜前線とともに入学式のシーズンがやってきたが、迎え入れる学校法人は、経営環境の厳しさに直面している。

終戦直後、1947年の270万人をピークとする新生児の数は、第2次ベビーブームの73年に200万人を突破したものの、その後は一貫して減り続け、2014年は100万3539人だった。

それが、中高大を通じた就学者数の減少につながり、学校法人の経営を圧迫しているのはいうまでもないが、加えて規制緩和による学校数の増加もあり生存競争は激化、それに伴う不祥事が絶えない。

最近、話題になった3つの学校を取り上げたい。一族による私物化が明らかになった嘉悦学園、前理事長がカジノ費用まで学校に面倒をみさせていた文理佐藤学園、就学支援金の不正受給で東京地検特捜部が捜査中のウィッツ青山学園高校である。

中高一貫校や大学を運営する学校法人「嘉悦学園」(東京都江東区)。1903年、嘉悦孝が「私立女子商業学校」の名称で、日本で初めて女子を対象とした商業学校を創立。それを前身とする老舗が、創立以来の激震に見舞われている。

昨年12月に発覚した創立者一族による学校資金の私的流用問題が発端となり、今年3月7日に同学園が記者会見を開いて、第3者委員会がまとめた調査報告書を公表した。過去5年間にわたり計約1億円の流用が明かとなり、昨年12月に理事長を解任された嘉悦克氏は、「私の不徳の致すところ」と、全面的に謝罪した。

金額もさることながら、内容も悪質だった。報告書によると、克氏の私的な会食や業務目的と認められない国内出張の費用だけで約4580万円に上った。特に学校職員らを激怒させたのは、通常の賞与とは別に1100万円を賞与名目で支出するよう事務方に指示していたほか、「入学定員を確保した」との口実で「入試手当」として105万円を受給していたことだ。

克氏の妻や昨年死去した母には、勤務実態がないにもかかわらず「特別顧問報酬」などとして計約5260万円が支払われ、将来の学園を担うはずの克氏の長男で現理事にも「渉外費」名目で約110万円が不正に支出されていた。

同学園は記者会見で、「赤字が常態化するなか、長年にわたる同族経営が公私混同や学園の私物化を引き起こした」と総括し、創立者一族を経営からパージして再発防止と経営再建を目指す方針を打ち出した。ただし、創立者一族の将来的な経営復帰を完全には否定しておらず、煮え切らないところもある。

同学園は、国や自治体から年計6億円前後の補助金を受け取っており、今のままでは再発防止策は不十分。国や自治体による抜き打ち監査を実施するなどして、公金投入後の会計の透明性を担保する必要がある。

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