賢者の知恵
2016年03月29日(火) 中村淳彦

3人以上殺害か!?「川崎老人ホーム転落死事件」に驚愕の新証言

元同僚が明かす今井容疑者の“闇”

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〔PHOTO〕iStock

取材・文/中村淳彦

世間を震撼させた、川崎市有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町転落死事件」。同施設はこの事件だけでなく、虐待事件を起こした4名の男性職員を解雇している。筆者の取材に応じてくれた飯山氏(仮名・37)もそのうちの1人だ。

前回は施設の実態を聞き、虐待事件を起こした背景を明らかにした(詳しくは記事をご一読いただきたい)。今回はその背景を踏まえ、転落死事件の犯人である今井隼人容疑者(23)の人物像に迫っていきたい。

転落死事件を起こした今井隼人容疑者が「Sアミーユ川崎幸町」に正社員として入職したのは2014年5月。飯山氏はその1ヵ月前に同所に入職しており、2人はほぼ同期の関係だった。

逮捕後、今井容疑者は「高齢者をベランダから投げ落とし転落死させた」と供述している。飯山氏は過酷な労働環境に“耐えかねて”認知症高齢者を虐待したと話したが、その労働環境が殺害の動機になったとすれば、常軌を逸している。労働のストレスや施設への不満だけでは、殺人という一線は越えられないはずだ。そこには、なにか別の背景があったのではないか。

今井容疑者は医療系の専門学校を卒業し、国家資格である救急救命士を取得。しかしなぜか医療業界へは進まず、介護の道を選んだ。介護職となった今井容疑者に、いったいなにがあったのだろうか?

転落死後、次々に起こった盗難事件

――今井容疑者は周りからどんな評価を受けていましたか。

飯山: 今井は介護職未経験でしたが、救急救命士の資格を持っていることもあって、大きな期待を受けていました。淡々と仕事をこなすタイプで、仕事も早かった。上司からも同僚からも、優秀な介護職という評価でした。

――今井容疑者は3人を転落死させた後、施設利用者の金品を盗むという事件を起こしています。

飯山: 3人目の転落死が起こって今井が夜勤を外されたあと、多数の利用者の「物がなくなる」騒動が始まりました。認知症高齢者には「物を盗られる妄想」があるので、最初は認知症の症状だと思ったけど、それにしてはあまりにも件数が多い。それに僕たち職員も「この方、指輪していなかったっけ?」って気づくこともありました。

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