北京のランダム・ウォーカー

クリントンが中国語で四字熟語を披露
ワシントン「G2」から見えた「米中蜜月」2大国の思惑

日本は菅首相の訪米日程も決められないまま

2011年05月16日(月) 近藤 大介
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第3回目の米中戦略・経済対話〔PHOTO〕gettyimages

 いまやG8(先進国サミット)の時代は終わり、世界を動かすのは、G20(主要国サミット)とG2(米中首脳会談及び米中戦略・経済対話)というのが、国際社会の常識となりつつある。そんな第3回目の米中戦略・経済対話が、現地時間の5月9日と10日に、ワシントンで行われた。

 出席者は、中国側が王岐山副首相、戴秉国国務委員を代表とする26部署から計30人の大臣クラス、アメリカ側はガイトナー財務長官、クリントン国務長官を代表とする30部署から31人の大臣、副大臣クラス。要所要所では、オバマ大統領やバイデン副大統領も顔を出し、豪華な顔ぶれとなった。いわば北京の官庁街が、そのままワシントンに引っ越したようなもので、100件以上に上る重要案件を、両国の代表団がワシントンの各所で話し合ったのだった。

 この米中戦略・経済対話では、北京大学に留学経験のあるガイトナー財務長官と、中国通を自認するクリントン国務長官が、オープニングのスピーチで、それぞれ中国語で、「場」にふさわしい四字熟語を披露するのが慣わしになっている。今回も、二人は競うように述べた。

 ガイトナー「有福同享、有難同当」(福が有れば共に享受し、難があれば共に対処する)

 クリントン「逢山開路、遇水架橋」(山に逢えば路を開き、水に遇えば橋を架ける)

 参列した中国人によれば、ガイトナー長官の方がやや発音がよかったそうだが、二人とも拍手喝采となった。

米中の潮流が変わった

 実際の会議の場では、オープニングの和気藹々から侃々諤々へと、雰囲気が一変した。私は一昨年7月の第1回、及び昨年5月の第2回と注視してきたが、前2回と比較して、今回は二つの大きな潮流の変化を感じた。

 一つ目は、米中が攻守所を変えたことだ。一昨年の第1回目の最大の主題は、米中間の貿易摩擦だった。アメリカが、中国からの不当に安い製品に対して中国側を強く非難し、中国は防戦一方となった。結局、第1回目は両者物別れに終わり、以後アメリカは対中経済制裁を連発し、「米中通商戦争」と言われた。

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