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ウソで固めた「中国経済」大崩壊〜空前の倒産ラッシュ、各地で発生する「報道されない暴動」
汗だくの李克強首相(右)を完全無視した習近平主席(左)〔PHOTO〕gettyimages

空前の倒産ラッシュ、各地で暴動が発生。新築マンションはガラガラ、借金自殺100万人……

年に10日間しか開かれない中国の国会は、「茶番国会」と言われてきたが、今年はやや様子が異なる。中国人も、さすがに自国の経済がヤバいと思い始めたからだ。中国はタイタニック号なのか—

ついに幹部が刺殺された

「社長は出てこい!」

「オレたちに賠償金を払え!」

中国南部の江西省にある「共産党革命の聖地」井岡山の麓で、春節(2月8日)の大型連休明けに暴動が起こった。拳を振り上げたのは、地元の鉄道用鉱山で働く約500人の工員たちだ。

この人たちは、いわゆる「春節倒産」に遭った。連休中に社長一家が夜逃げしてしまったのだ。

怒った工員たちは鉄パイプなどを振り回し、警備員や公安(警察官)の制止を振り切って、会社内に押し入った。そして金目のものを根こそぎ奪い取ると、最後は市役所を取り囲んだのだった。

このような「報道されない暴動」が、中国全土で起こっている。中国経済は、大変なことになってきているのだ。

そんな動乱をよそに、3月5日から16日まで、北京の人民大会堂で、年に一度の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)が開かれ、中国全土から集まった2890人の代表(国会議員)たちが連日、舌戦を繰り広げている。現地で取材しているジャーナリストの李大音氏が語る。

「例年はシャンシャン国会になるのですが、さすがにこれだけ中国経済が傾いてくると、中国経済は早晩、崩壊するのではないかという不安や追及の声が上がっています。特に、批判の矢面に立たされているのが、経済分野の総責任者である李克強首相です」

李記者によれば人民大会堂では、「李克強首相がまもなく解任される」という噂が、まことしやかに流布しているという。

「今回の全人代の開幕に先がけて2月22日に、中国共産党中央政治局(トップ25)会議が、中南海(中国最高幹部の職住地)で開かれました。全人代の進行や決議内容などを決める重要会議です。

その会議で習近平主席が、『経済をうまく処理できない幹部は、どんなに地位が高かろうが、立ち去ってもらう』と断言したのです。習主席の脳裏にあるのが李首相であることは、話を聞いていた誰もが察しました」

全人代開幕前日の3月4日、国営新華社通信は、王みん前遼寧省党委書記(省トップ)を、「重大な紀律違反により調査中」と発表した。遼寧省は、昨年のGDPの伸び率が、全国31地域の中で最悪の3・0%だった。

遼寧省の人民代表大会では、陳求発省長が、同省の惨状を、次のように述べている。

「わが省のGDPは、過去23年で最悪で、PPI(生産者物価指数)も43ヵ月連続で下降した。

なぜこんなことになったかと言えば、企業の生産コストが上がり、一部業界と企業が経営困難に陥り、技術革新は追いつかず、新興産業は育たず、サービス業の発展は停滞し、地域の発展は不均衡で、財政収入は悪化し、財政支出は増え、国有企業は経営が回復せず、民営企業は発展せず……」

遼寧省の省都・瀋陽に住む日本人駐在員が証言する。

「街には失業者が溢れ、消費がまったく振るわず、次々に工場が閉鎖されています。3000社来ていた韓国企業も、撤退ラッシュですっかり影をひそめています。

瀋陽の企業の納税番付で、2位に3倍以上の差をつけてダントツのBMWの工場が撤退する時が、790万瀋陽市民が路頭に迷う日と言われています。日系企業も昨年、日野自動車の大型バス工場が撤退し、いまや200社を切ろうとしている。日本人駐在員同士で会っても、撤退と縮小の暗い話ばかりです」

同じく、遼寧省の大連駐在の日本人経営コンサルタントも証言する。

「2月8日から始まった春節の大型連休が明けると、700万都市の大連は、倒産ラッシュに見舞われていました。従業員たちが戻ってきても、会社がなくなっている。それで失業者たちが市の中心街でデモを起こしたり、浮浪者と化してたむろしたりしていて、不穏な雰囲気が漂っています」

3月6日には、遼寧省に隣接した吉林省遼源市の経済開発区トップだった孫慶安同市政協副主席が、エレベータに乗ったところを襲われ、メッタ刺しにされて殺害された。そのニュースが伝えられると、凶行に賛同する書き込みが相次いだ。

〈死ね、死ね!〉

〈奴隷たちが起ち上がったぞ!〉

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