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ドイツ州議会選で「極右」が大躍進!それでもメルケルは難民政策の誤りを認めない
窮地に陥ったCDU党首メルケル首相〔PHOTO〕gettyimages

メルケル首相の「巨大な失敗」

CSU(キリスト教社会同盟)の党首ゼーホーファー氏は、3月13日にドイツの3州で行われた州議会選挙の結果を「巨大な失敗」と称した。

「巨大な失敗」とは、メルケル首相の難民政策の失敗、そして、それが原因となったと思われる与党の票の極端な落ち込みを意味している。

今回、選挙が行われたのは、バーデン・ヴュルテンベルク州、ラインランド・プファルツ州、そして、旧東独のザクセン・アンハルト州の3州だ。ドイツには16の州(うち3つは特別市)があるが、州政府はかなりの自治権を持っており、国政(連邦政治)に対する影響力もそれなりに大きい。

現在のドイツの連邦政権は、メルケル首相のCDU(キリスト教民主同盟)、ゼーホーファー党首のCSU、そしてガブリエル党首のSPD(社民党)の三党連立だ。SPDは今でこそ元気がないが、かつてはCDUと並ぶ大政党だった。したがって現在、ドイツの政権は「大連立」という位置付けだ。

一方、CDUとCSUは名前を見てもわかる通り姉妹党で、CSUはバイエルン州を、そして、CDUはバイエルン州以外のすべての地域を担当している。つまり元々のCDUとCSUは中道保守で、規模は違うが双子のような政党であった。

なぜ「あった」と過去形で書くかというと、最近、CDUのメルケル首相のやっていることは、あまりにも保守らしくないからだ。それに比してゼーホーファー氏のCSUは、正真正銘の保守政治を貫いている。

両党は現在、とくに難民政策において主張を異にしており、ゼーホーファー氏が、メルケル氏の政策を攻撃することも多い。ただ、まずいことにCDUとCSUは連立を組んでいる間柄なので、ゼーホーファー氏は自分の政策の正しさを証明すればするほど、「巨大な失敗」に自らも巻き込まれることになる。今となっては、こんな2党が連立を組んでいること自体、はっきりいっておかしい。

なお、ゼーホーファー氏のCSUは、前述のようにバイエルン州だけに存在する党なので、今回の選挙に候補者は出していない。

ザクセン・アンハルト州での大躍進を喜ぶAfD指導部アンドレ・ポーゲンブルク氏〔PHOTO〕gettyimages
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