爆買いの元祖は米兵だった!?~あなたの知らない羽田空港「ホントの歴史」

島地勝彦×鷹城勲 【第3回】
島地 勝彦 プロフィール

シマジ 幼稚な質問をしてもいいですか? たとえば10万円のものを羽田空港の免税店で買うとしますね。その10万円には税金が1円も含まれていなんですか。いわゆる完全無税なんでしょうか。

鷹城 完全に無税です。関税も、消費税も、たばこ税もありません。要するに「保税」といいまして、関税の賦課が保留されている状態です。関税などの税金をかけないまま、これから輸出する商品として扱われているんです。

ですから本来、それがそのまま国内に入ってきたら具合が悪いんですよ。お酒やタバコにしても、本来は海外に持って行って海外で消費するという前提だったんですね。そういった規制がだんだん緩やかになってきて、持って行った物を持って帰ってくる――たとえばお酒なら3本まで、タバコなら国産・外国産それぞれ1カートンまでと決まっているわけですが、その範囲なら、ここで買った物を持って帰ってきてもいいですよ、となっています。

シマジ なるほど。

鷹城 いまは消費税が8%と高くなりましたけど、観光立国云々で、消費税免税の枠が広がりました。いままで国内で外国人が買い物をしても消費税がかかっていたのをかからなくしたんです。ある程度以上買うと、たとえば来年度から食品なら5000円以上とか、手続きをすれば無税になるわけです。ラオックスさんなどがやっているのは、そういった消費税のみの免税です。

一方、わたしたちがやっている空港型の免税というのは、関税もかからないし消費税もかからない。酒税もたばこ税もかからない。ひとくちに免税といっても種類がちがうわけです。

シマジ よくわかりました。わたしは若いときロンドンで恥をかいたことがありました。英国にはリタックス制度というのがあるでしょう。英国は消費税が20%ですから、リタックスしてもらうと気持ちがいいんですよ。

ところが、なんでもリタックス出来ると思っていたら大まちがいでした。鷹城社長、ロンドンではキャビアとシガーに関してはリタックス制度が適用されていないということはご存じでしたか?

鷹城 いえ、知りませんでした。

シマジ 結構大きなキャビアの瓶詰めを買ってカウンターでリタックスをお願いすると、店員はわたしをバカにしたような目で見て「キャビアのような贅沢品にはリタックス制度は使えません」というわけです。

その足でいかにも高級そうなシガーショップに入ってしこたま葉巻を買い込んで、勘定をしてリタックスをお願いしたら、また「シガーのような贅沢品はリタックスされません」といわれました。