ゴルフ
米大統領候補にしてゴルフ王、あの「お騒がせ男」がキャデラック選手権をジャックした!
ドナルド・トランプ笑劇場
〔PHOTO〕gettyimages

文/舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)

舞台が舞台なだけに

つい先日、この欄で「タイガー・ウッズ笑劇場」の話を書いたばかりだが(→こちら)、今度は先週のキャデラック選手権で「ドナルド・トランプ笑劇場」が展開されたという話。

この大会は米PGAツアーが指揮を執り、世界6大ツアーによって開催される世界選手権シリーズだ。世界ランク上位者など特定の資格を満たした66名しか出場できないエリートフィールドで、優勝賞金は162万ドルと超高額。プレステージの高い大会だ。

しかし、戦いの舞台がドナルド・トランプ所有のトランプ・ナショナル・ドラルゆえに、ハイレベルなゴルフの戦いの傍らで、トランプ笑劇場が繰り広げられてしまった。

練習日からクラブハウスのプロショップには続々とギャラリーが訪れ、ウエアやグッズを買う代わりに、壁に展示してある「3番アイアン」の前で記念撮影に明け暮れた。

マキロイの3番アイアン〔PHOTO〕Sonoko Funakoshi

この3番アイアンは、昨年大会でローリー・マキロイが自身のミスに苛立ち、思わず池に放り込んだもの。その夜、トランプがダイバーを雇って池の底から拾ってこさせ、翌朝、トランプからマキロイへ返還されて大きな話題となった。

後日、その3番アイアンはマキロイからトランプへ寄贈され、ガラスケースに入れられて、プロショップの壁に展示されるという数奇な運命を辿ったのだった。

優勝の決め手になった「あのクラブ」というわけではなく、それどころか、おそらくはマナー違反で米ツアーから罰金を科せられたはずの問題のクラブ。それが仰々しく飾られ、その横で我れ先にと競って記念撮影する人々を眺めるにつけ、苦笑せずにはいられなかった。

大統領選に名乗りを上げ、全米各地を行脚し、大旋風を巻き起こしているトランプだが、多忙なスケジュールの合間を縫って、週末にはドラルにやってくるはず。そんな噂が流れると、パパラッチ風カメラマンたちは隣接コースのヘリポート前で早朝から夕暮れまで、ただただ待機。

「1回もシャッターを切らずに今日1日が終わっちゃったぜ」――そんなカメラマンがゴルフの大会会場に来ているこの現象にも、やっぱり苦笑させられた。

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