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現代新書

働き盛りのがん闘病記(3)~がん宣告で、あなたの身に起こる10の出来事

ほぼ同時進行ドキュメンタリー

〔前回の話〕働き盛りの私の身に、思いもよらぬがん宣告が下された……。がんと宣告されると、突然身に降りかかることとは? がんとわかってからがんの勉強をするのでは遅すぎる!? ほぼリアルタイムで進行する闘病ドキュメンタリー第3回。

第2回はこちら

あなたはがんについてどれほど知っているか?

中咽頭がんのステージIVAと宣告されてから、今年の年末年始(2015年の年末から翌16年の年始にかけて)は、がんの治療法について必死に勉強した。

そして、私があまりにもがんについて何も知らないという事実に愕然となった。

がん。

なんと迫力のある言葉であろうか。たった一語で、これほど胸に差し迫って来る言葉というのは、なかなかないものだ。

職業が作家である関係上、私は人の胸に訴えかけるテーマというものには常に敏感である。

小説というのは、理屈ではない。理屈で納得してもらっても、読者は心を動かしてくれない。心を動かすためには、人の感情に訴えなくてはならないわけだ。

「あなたは、がんだ」

これほどインパクトのある言葉が他にあるだろうか。

重要な言葉というだけなら、他にもいくらでもあるだろう。

平和。

大切な言葉である。ぜひ人に訴えかけたいテーマでもある。

しかし、

「あなたは平和だ」

そう言われても、インパクトはほとんど感じられない。バカにされたようで、腹が立つくらいだ。

たった一つの譬えで、これほど「がん」という言葉の持つ威力を語りつくしてしまうのが、作家の作家たる所以なのである。私の小説が一向に売れない理由もお分かりであろう。

しかし、ここで問題なのは、私の小説の売れ行きではなく、がんである。(もちろん、こんな文章など今すぐ放り出して、私の小説を買いに走ってくれても構わない)

現在、日本人の三人に一人はがんで死ぬという。二人に一人は、生涯に一度はがんにかかる時代でもある。

はっきり言って、紅白歌合戦を見ている人より、がんにかかる人の方が多いのである。

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