賢者の知恵
2016年02月25日(木) 週刊現代

「カップヌードル発売」衝撃3分間の魔法が日本人の食文化を変えた

嵐山光三郎×中川晋×南伸坊

週刊現代
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発売当初からロゴや外観は今と変わらない〔PHOTO〕gettyimages

カップにお湯を注ぐだけ—。今や当たり前となった食文化は、これが登場するまでこの世に存在しなかった! 日本発の世界食が与えたインパクトを語り尽くす。

「ヌードル」って何だ!?

嵐山 はじめて「カップヌードル」を食べた時は感動したね。それまでインスタントラーメンというのは、鍋に麺を入れて煮ないといけなかった。それが蓋を開けてお湯を入れればいいんだから。しかもカップの中には肉、卵、エビまで入っていて、それらが一望できる。実に贅沢な気分になったな。

南 僕の第一印象は、まったく新しい食べ物って思いましたね。袋タイプのインスタントラーメンの進化形とか全然思わなかった。カップに入っているし、パッケージもほとんど横文字。大体「ヌードル」って何? ぜんぜん知らないよって。当時マクドナルドのハンバーガーが銀座の三越に第1号店作ったでしょ。カップヌードル初めて見たのはテレビのCMだったから、またアメリカの食いもんかなと思った。

嵐山 本当? それは言い過ぎじゃないの。

中川 たしかにカップヌードルの原点には、アメリカが関係しているんですよ。日清食品創業者の安藤百福がチキンラーメン('58年発売、世界初のインスタントラーメン)を売るために渡米した際、試食してもらおうと思ったら丼も箸もない。すると、現地のバイヤーがいきなり紙コップに割った麺とお湯を入れて、フォークで食べ始めた。なんだこの人たちはと驚いたそうですが、それがカップヌードルという発想を生んだといいます。

南 へえ、じゃあ(かつて同商品に付属していた)フォークもその時なんだ。最初から海外を意識した商品だったんだ。

嵐山 アメリカの紙コップはでかかったのかね。こりゃ、マグカップのサイズだよな(笑)。

南 実際に食べてみたらさ、ほとんどチキンラーメンなんだよ。食べればわかる。

嵐山 カップヌードルの味っていうのは、チキンラーメンをベースにしているんですか。

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